「土竜(モグラ)の唄 FINAL」　★★★～ダダ滑り観客いないバカ映画

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

「『シネマ報告書2021』の掲載にあたって」

ダダ滑り観客いないバカ映画 ★★★

（2021年／日本／129分） 【　監督　】 三池崇史【　脚本　】宮藤官九郎【　原作　】高橋のぼる【　出演　】

生田斗真

鈴木亮平

仲里依紗

滝沢カレン

岡村隆史

菜々緒

吹越満

遠藤憲一

皆川猿時

岩城滉一

堤真一

【あらすじ】

　潜入捜査官、通称“モグラ”として、暴力団組織・数寄矢会に潜り込んだ菊川玲二。玲二の最大の目的は、裏で麻薬の密輸を行う数寄矢会のトップ轟周宝の逮捕だった。

　通称“クレイジーパピヨン”こと日浦組の組長・日浦と兄弟分の盃を交わした玲二は、最後の任務として過去最大級の取引となる6000億円の麻薬密輸を阻止することに。しかし、そこに轟周宝の長男・轟烈雄が現れ、玲二は最大の危機を迎える―

【コメント】

　さて、今回劇場鑑賞したのは、2014年『土竜(モグラ)の唄潜入捜査官REIJI』、2016年『土竜(モグラ)の唄香港狂騒曲』に続く、堂々？の完結編となる本作。前作から実に5年ぶりとなるアクションコメディですな。

　ジャニでありながら体を張りまくった主演の生田斗真の熱演もさることながら、三池崇史監督とあって個人的にはこのシリーズは嫌いじゃないのですが、1作目こそそこそこ観客は入っていたものの、前作がガラガラだっただけに、今回のFINALの完成は意外。生田君や仲里依紗、堤真一なんか番宣でバラエティ出まくってたし、フジテレビでも日中とゴールデンで1，2作を一挙放送したりしてるので、本作の気合の入れようが伺えるところ。

　とにもかくにも完結編を拝見しようと「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。

　本作鑑賞後の一句。“ダダ滑り観客いないバカ映画”。

　生田斗真の当たり役でありシリーズラストを飾るFINALだけに、アクションコメディとして本作はバカに最大限振り切った作品で、個人的にはくだらね～な～と十分に楽しんで鑑賞しました。しかしながら、これだけハジけてて絢爛豪華なキャスティングをした作品なのに、僕が観た映画館は公開初週でガラッガラ。土曜の日中に観に行ったのに、僕含めて観客10人くらいしかいなかったですね。なので、オープニングのテンションMAXな下ネタから、随所に織り込まれたお笑いネタについても、誰一人として笑っていなかったのは残念。大人数なら、どれだけベタベタなネタでもある程度の笑いは起こるもんなんですが、生田君の「アリエールでしょう」がこれほどまでに寒々となってしまったのは、ひとえに動員があまりにも少なすぎたのが要因でしょう。

　本作をそれなりに楽しんだ身としては、劇場のチョイス間違ったかな～、もっと都内の大箱で観るべきだったかな～とちょっと後悔してしまいましたが、週末の興収ランキング見てもちょっと苦戦しているようで、おそらくは他の劇場でも同現象が起きていたんじゃあないかと危惧してしまいますな。