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こちらのブログをご覧のお父さまお母さまの多くが
「思春期になってから勉強させるのが大変」
と感じられるているのではないでしょうか?
そんな時「塾に通わせれば解決する」とお考えの方が多いのですが、そうとも限りません。塾での指導時間は限られていますから、学校や塾で習ったことをしっかり消化するために家庭学習も必要になります。この家庭学習が成績の差につながります。ところが、親の期待ほど子供は家庭学習をしません。なぜでしょう?それは
「勉強が頭の中の優先順位で1番ではないから」です。
・動画、ゲーム、SNS、漫画、アニメなど充実した娯楽
・学校生活(通学、勉強、部活、人間関係など)や親子関係による心身の疲労
・難しくなる勉強や将来に対する不安
など、子供たちの頭の中は勉強以上に優先的に考えてしまうことがたくさんあります。その中でも私の経験上、思春期の成績不振の原因で一番多いのは『自分探し』です。
お父さまお母さまからすれば「中学受験生や中学生、高校生にとって勉強以上に大事なことなんてないでしょ!」と思われるかもしれませんが、アメリカの発達心理学者エリクソンが提唱した「社会的発達理論」の中では思春期(青年期)の心理的課題は「アイデンティティの確立」となっています。つまり、思春期の最優先事項は「自分は何が好きで、何が得意で、これからどう生きていくのか」といったアイデンティティを確立するための「自分探し」なのです。
思春期の子どもたちはそれを本能的に分かっているのか、実際、受験が近かろうと、成績が急落しようと、親がどんなに説教しようと、親の目を盗んで絵を描いたり、本を読んだり、小説を書いたり、漫画を描いたり…と好きなことを探究することを止めません。そして得意なことが飛び抜けていたり、将来の進路が明確だったりといった「自分が確立できている子」のことをうらやましそうに話しますし、その子のようになろうとして色んなことに手を出して「何者か」になろうとして、もがいているのが伝わってきます。
私も中1~高1までは気になる文庫本を片っ端から読み漁ったり、J-POPを片っ端から聞いたり、気になるテレビを見たり、漫画を読んだり、テレビゲームをしたり、カードゲームを買ったり、自分でゲームを作ってみたり、楽器をかじってみたり…と自分探しの迷走期間はひたすら成績も低迷していました。中3~高1あたりで気になることはやり尽くしたところで勉強にハマり始め、なんとか勉強の遅れを取り戻せた感じです。それくらい「自分探し」の本能は強力なのです。
この問題を解決しなければ、いくら勉強を教えてもなかなか身になりません。たとえ一時的に頑張って成績が上がったり入試に合格できたとしても、その後の「自分探し」の衝動で勉強に集中できず成績が急落する可能性は大いにありますし、そのような生徒をたくさん見てきました。
逆に言うと、「自分は何が好きで、どんな進路に進みたいのか」というアイデンティティが確立されている子は強いです。趣味もそれなりに本格的に力を入れながら成績もそこそこのラインをキープし、最後に一気に追い上げたり、自分の夢につながる志望校に向けて成績上位をキープしたり。
【好きなこと←対立→勉強】
という状況から
【好きなこと→将来の夢→志望校決定→ワクワク感で勉強】
というように、好きなことに対するワクワク感が勉強へ向かうと
イヤイヤ勉強していた生徒がイキイキ勉強するようになります。
過去の生徒の事例を挙げると
NASAで働きたい中学受験生に模擬人工衛星の打ち上げ大会で
優勝した高校を志望校に提案、2ヶ月で4教科偏差値25UP
塾の成績に一喜一憂し、「将来は普通のサラリーマンでいい」と言っていた中学受験生が
「作家」という夢を見つけ、図書館に通いながら独学で高校受験準備スタート
発達障害と診断された中学生がバレーを学べる高校を目指して
高校入試 国語100点 英語94点 数学73点
発達障害と診断された高校生が発達障害の研究者を志し
筑波大学 人間学群障害科学類 合格
など、夢や志望校が決まった生徒は期待を越えた頑張りを見せてくれました。
もしも思春期のお子さんが勉強に身が入らず成績不振の時は「自分探し」のお手伝いをして夢や志望校を決めるところまでサポートすることをお勧めします。
「キレイゴトで説得より、ジブンゴトで納得」ですね。
ただ、思春期というものは親子がお互いの声を不快に感じるようにできています。親子がいつまでもベッタリだと種の生存という観点から不利益だからです。これも生まれつき備わった本能です。親子であまり深い話ができないという時は第三者の方が心を開いて話してくれることもありますので、お子さまの成績不振でお悩みの方はお気軽にご相談ください。
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