令和4年6月22日(水) 【旧 五月二四日 仏滅】・夏至・乃東枯(なつかれくさかるる)
薔薇の名はシェヘラザード剪定を免れむとし千一夜咲く
～田村悦子 『王妃の妄語』
Photo：薔薇シェエラザード ～kotaのブログ
シェヘラザードというバラの品種があるのは存じませんでしたが、私がこの名を聞いて思い浮かべるのはロシアの作曲家、リムスキー＝コルサコフ(1844-1908）の交響組曲『シェヘラザード』。昨日6月21日が彼の命日でした。この曲は彼の死後にバレエ音楽にもなっています。先日、ウクライナではロシア文学の輸入はもとより、ロシア音楽の演奏さえも禁止する法案が可決されたとか。同様のことが第一次世界大戦下のフランスにもありました。フランス音楽防衛国民同盟が敵国であるドイツ・オーストリアの音楽を演奏しないように呼びかけたのですが、かのモーリス・ラヴェルはこの誘いを一蹴しています。「他国の音楽的成果を無視するのは逆効果であり、そんなことをすればフランスの音楽芸術はすぐに衰退してしまうだろう」と。今回のウクライナの措置がプーチンの「ロシア系住民を迫害している」という主張に結びつけられないことを切に祈ります。
春雪にこごえし鳥らこゑあはす逝ける皇女のためのパヴァーヌ
～塚本邦雄（1920-2005）『水葬物語』
Youtube：バレエ 『シェヘラザード』より ～リムスキー＝コルサコフ
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