家造りの始め方7-14 -サッシの選び方3- | 一級建築士の間取り相談室

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人生で二度とない家造りを、少しでも後悔のない夢のマイホームの実現へ、

窓に追加設置できる商品もご紹介しておきます。

 

・雨戸

窓枠の左右の外部側に戸袋を設置し、そこから扉を引き出して窓を隠す商品です。

かつては台風などの際に近隣から物が飛んできたり

古いサッシだと雨が家の中に侵入してきたりといったことがあったため、

大きな窓には雨戸を設置する住宅が多く見られました。

しかし近年はそういったリスクも少なく、

防犯ガラスを利用して防犯性能を高めるかわりに

雨戸やシャッターを設ける住宅は減ってきています。

特に雨戸には戸袋が付き現代のモダンな住宅とは

見た目のバランスが合わないため、

和風の住宅ぐらいでしか見かけることは無くなってきました。

かつての雨戸は木製でしたが現在はアルミ製が一般的です。

 

 

・シャッター

窓枠の上部の外部側にボックスを設置し、そこから降ろして利用する形状が一般的です。

前述の通り以前と比べると雨戸やシャッターの設置比率は減ってきたものの、

やはり防災や防犯が気になる方はこれらを検討されます。

雨戸に比べると外部がすっきりとしているため、

両者であればシャッターを選択される割合が圧倒的に多くなっています。

 

シャッターには手動と電動の選択肢があります。

手動シャッターは開閉時に窓を一度開ける必要があるのに対し

電動シャッターは室内から操作できるというメリットがありますが、

同じ大きさであれば電動シャッターは手動シャッターの倍近くの費用がかかるため

毎日開閉するのでなければ手動シャッターの選択が現実的かもしれません。

また、シャッターを閉めた時にも風通しを確保できるような

スリット付きのシャッターなども各メーカから商品化されています。

 

 

・面格子

キッチンや浴室などの水廻りは建物の裏側に回ることが多く

道路から死角になりやすいことから、

大きな窓だけではなくこういった小さい窓にも防犯に対する配慮が必要となります。

建物の裏側で外観が気にならない部分は

窓の前に面格子を取り付ける方も多く見えます。

格子の形状は縦型、横型、井型などたくさんありますが、

機能的にはほとんど変わらないと思います。

サッシの外部に後付けで設置することもできますが

後付けタイプだとビス孔が外部から見えてしまう形状がほとんどで

防犯性には少し劣るため、

せっかく設置するのであれば新築時にサッシ一体型を設置したい所です。

 

防犯ガラスやシャッターと異なり窓を開けた状態でも機能を有し、

比較的安価なため前述した通り水廻りの窓に人気の商品ではありますが、

アルミ製の面格子はバールなどで比較的容易にこじ開けることできるため

過剰に防犯性に期待しすぎるのは危険な商品ではあることも

頭に入れておきたいところです。