2022.1.23(日)
以前に見て良かったインド映画「地上の星たち」Like Stars on Earthをもう一度見ました。
以前のブログ▶︎
Netflix▶︎
学校の成績は悪いけど、天真爛漫なイシャーン。
でもそんな子どもらしさが裏目に出て怒られてばかり。
字を上手く書くことができないイシャーン。
算数もダメ。
数字が踊って見えてしまうんです。
でも、「字が踊っている」と、自分が思った通りに先生に訴えても、まともには取り合ってもらえず怒鳴られてしまうんです。
だから、そんな先生に反抗的な態度を取ってしまいます。
授業中は、空想の世界へ。
そして授業を抜け出して、街を彷徨い歩きます。
そしてとうとう学校から見放され、両親はイシャーンを寄宿学校へ送ることを決めます。
寄宿学校では、足の不自由な、ラージャンという心優しい友達ができるのだけれど、
でも相変わらず成績は良くならず、先生には怒られてばかり。
だんだんと心を閉ざして、イシャーンから笑顔が消えて行きます。
そこに新しい美術の先生ラーム(アーミル・カーン)がやって来ます。
そして、ラーム先生によって、イシャーンが失読症(ディスレクシア)であることが発見されます。
実はラーム先生自身もディスレクシアで、それを克服して教師になったんですよね。
その後、ラーム先生によって、イシャーンの才能が開花していきます。
字は上手く書けなくても、素敵な絵を描くイシャーン。
だんだんと自分に自信を持つことが出来、笑顔が戻ってきます。
今回見るのは2度目ですが、やっぱりとっても良い映画でした。
まあ、若干説教くさいところがないわけではないですが。
アーミル・カーンさんは、学歴社会、競争社会に言いたいことがあったんでしょう。
教育への考え方や、思い込み…
ラーム先生は知的障害児の学校、チューリップ学校から来たのですが、寄宿学校の先生たちは言います。
チューリップ学校の生徒たちは「将来のない子たち」だと。
そして、学校で大事なのは「規律」だと言います。
将来に備えて競争の準備をさせることだと。
成功の三本柱は、秩序、規律、労働
こんなセリフも引っかかります。
絵の才能がある。
でもそれで食べていける?
競争社会。
薬学、工学、経営学、
それ以外はクズ。
競争させたいなら競争馬を育てればいい。
いつ気づく?
人の使命は様々だ。
学ぶペースもそれぞれだ。
ラーム先生がイシャーンの父親に言う言葉も印象的です。
思いやり。
それは態度で示すもの。
抱きしめる、キスをする。
お前を愛している。
怖い時はおいで。
失敗しても、大丈夫だ。そばにいるよ。
安心させる。
この映画を見て思うのは、
「すべての子どもには教育を受ける権利がある。」
ということ。
そして、
「それぞれの個性を尊重し、開花させていくことが大切。」
だということ。
この映画に出てくる学校は、裕福な家庭の子が行くところですね。
ただそれでも、ひとクラスの生徒数が多すぎて、生徒ひとりひとりに向き合うのは大変そうです。
最初の学校の先生たちや、寄宿学校の先生たちも、ダメ教師というわけではないと思います。
まあ頭が固くなりすぎていることもありますが…
生徒数に対して先生が少なすぎる…
そんな中で生徒の障害に気付くのはなかなか難しいことでもあります。
日本ではどうでしょうか。
お金を出せば、少人数制の、生徒ひとりひとりに目が行き届く学校へ行けるかもしれません。
でも、お金のない家庭の子でも、障害のある子でも、平等に、行き届いた教育が受けられるようになるべきです。
生徒ひとりひとりの才能を開花させられるように。
生徒ひとりひとりが尊重されるように。
何せ日本は少子高齢化社会。
少ない子どもたちを大切に育てるために、もっと国は考えて欲しいものです…
もっと国は、教育にお金を使って欲しいです。
映画「地上の星たち」Like Stars on Earth より
Maa(お母さん)