佐賀の旅 | Gold mt Eggs NLPトレーナー 西川兄弟による 旅と歴史のブログ
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今の我々があるのは、過去の歴史があるから。 旅先、由緒。いろんな歴史がつまっています。名も無き人々が流す涙、苦悩。それらの先に、我々がいます。ここでは、歴史と探求結果から、多くの人が誤解している真実を解き明かし、旅のヒントや、有意義なひと時を提供します。
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メキシコの旅
2016年11月17日(木)
佐賀の旅
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西川(兄)です。
超久々の更新になります。熊本の震災、残念です。遅ればせながら、お悔やみ申し上げます。
こんな時こそ、九州の話と思い、投稿しています。
さすがに、熊本の話はかきにくいため、ついに佐賀の話になります。
実は、佐賀と福岡の県境には、日本一の大きなもみじがあり、佐賀に行くならば、そこに寄って行くのがお勧め。こちらは、検索するとすぐ出るのと、今回は福岡ではなく佐賀編のため、ここでは張りません。
雷山のおおかえで、で検索してみてください。 ビックリします。
まずは、我々の慣例、神社におまいりです。
佐賀は、かつて、肥前の国で、肥前の国一ノ宮とされるお宮が二つある。
一つが、與止日女(よどひめ)神社。肥後の国風土記にその名があり、一説に神宮皇后の妹ともいわれる。
社の設立は欽明天皇の564年と言われているようだが、この時代を少しさかのぼれば、神宮皇后の願いで、朝鮮半島の新羅に攻め入った将軍 大伴狭手彦と作用姫の神話が、肥前の国現在は長崎は平戸に残り、同じ神話が大伴狭手彦の本拠地である和歌山県の今はその子孫が宮司を務める佐田比古神社にも残る事から、時代背景的にもありえない話ではない。
近くにある、かつての肥前の国の唯一の大社、田島神社には、作用姫を祀る神社がある。
與止日女神社の近くには、肥前国庁跡とその資料館がある。なんと資料館は無料。
出土品などが展示されており、歴史好きな人には一見の価値がある。
少し離れるが、千栗八幡宮も一ノ宮。ここは、時代をもう少し遡るが、平安時代以降、一宮を争ったとされる。八幡神なので、応神天皇を祀る。ここは階段が厳しい。
千栗八幡宮を訪れるなら、少し離れるが、秋ならば、鳥栖市にある大興善寺に行くと良いかもしれない。 とても、もみじの風景が美しい寺。
大興善寺からそう遠くない場所には、吉野ヶ里遺跡がある。
邪馬台国推定地でもあるだけあって、すごい集落である。みどころ十分。
はっきりいう。ここは超広い。館内に無料のバスが巡航しているので、それに載っていく方が絶対に良いだろう。 普通に一日かかる。
秋ならば、この近くに、九年庵があるが、限定でしか空いていないため、人だらけになる。
駐車場もいっぱいで、この吉野ヶ里遺跡の駐車場に殺到するので、大混雑で要注意だ。
夜は、佐賀市の北の方、清水の滝ライトアップに行くと紅葉と滝が、非常に綺麗かもしれない。付近には小城温泉がある。
さて、佐賀にきたからには、佐賀城。もともとは竜造寺氏の本城だった。近くには竜造寺八幡宮もある。
竜造寺氏といえば、戦国時代、大友氏から独立を果たし、大友氏、島津氏と九州三国志を演じた大国の主。当時は、常広城主で鹿島衆を率いた鍋島信房や、
佐賀城で時の竜造寺氏当主、竜造寺隆信を補佐した、その弟の鍋島直茂、
それに、龍造寺四天王(実際には五人)と呼ばれた成松信勝、江里口信常、百武賢兼、円城寺信胤/木下昌直などの名将ぞろいである。
この百武氏の子孫は、太平洋戦争の時のガダルカナル撤収戦の指揮を執った百武晴吉中将。お兄さん二人も海軍大将で、この地の武士の血は現代まで続いている。
竜造寺隆信は、一国の王の器ではあったが、大国の王の器ではなかったらしく、配下の赤星統家
の武士としての誇りを逆なでする行為をし、赤星氏が出陣拒否しただけで、赤星氏の嫡男14歳とその妹8歳を処刑。赤星氏の14歳になる嫡男は、家に恥にならぬよう、赤星氏の方をむいて粛然として十字架に登ったと伝わる。
これにより、赤星氏は当然激昂し離反。有馬氏などと組み、島津氏を引き込む事になる。
その時おきた戦いが、沖田畷の戦いである。
この戦いには島津氏の先鋒を務める島津家久の陣に、赤星氏は、赤装束に縄襷(なわだすき)という出で立ちで、50人の兵とともに参加した。
実は、島津本軍が、島津歳久の采配で準備されており、島津義久、義弘、歳久の三名が本軍とともに出陣していたにもかかわらず、大軍にあぐらをかいた竜造寺隆信は、さまざまな情報の確認を怠り、自ら自殺行為となる采配ミスを繰り返し、なんと、先陣だけであっけなく、竜造寺氏は敗退してしまい、衰退し、肥前、肥後は島津氏の配下となる。
ここは、鍋島氏時代の佐賀城本丸跡。鍋島直茂は、竜造寺隆信が、血迷った采配で思いがけぬ戦死を遂げると、次第に本城で発言力を増し、結局、政権を簒奪。
竜造寺氏の嫡男、竜造寺政家は君臨すれども統治せずということで、江戸で暮らし、その嫡男高房はそうした境遇に耐え切れず自殺。
忘れ形見の竜造寺季明は複権運動をするものの、認められず、会津送りとなる。子孫は会津藩士となり、竜造寺性のまま、明治維新を迎える。
佐賀では、鍋島氏にはばかり、竜造寺性の分家諸侯はすべて領地名に名をあらためたため、竜造寺の名は歴史から消えてしまう。
一方で、鍋島直茂は次男であり、兄であり、鹿島で隠然たる力を持ち、竜造寺氏に忠誠を誓っていた鍋島信房が健在であったため、江戸初期は不穏な空気が流れていた。
結局、この兄の鍋島信房の鍋島本家筋は、兄の死後、その長男が切腹を命じられるなどややこしい事態がおこっている。
結果として信房に始まる鍋島氏は、諫早にある神代領に領地替えとなり、一門家老となるが、
この神代領は、領を接する、天草領などと相当入り組んだ構造になっており、統治しづらい。
よほど警戒されたのだろうと思われるが、これを知ると、大名の鍋島氏に私は好感が持てない。
さて、歴史の話はおいて、佐賀氏は嬉野温泉、武雄温泉のすぐ近くに、御船山楽園がある。
ここは、秋のライトアップは超おすすめ。
京都などの人が多い地域では紅葉のライトアップなどお勧めもできないのだが、ここは非常に人が少ないので、ゆっくりと、美しい紅葉のライトアップを堪能できる。京都にも負けない。
夜には佐賀牛を食するのも良い。ただし、日本で優秀賞をとっているので、高い。
けれど、相当うまい。
私の昔の部下が佐賀にいて、この部下が嬉しいことをいってくれた。
わざわざ会いにきてくれたから、私がおごりたい。これ行きますか?と。
なんと一食1.5万円もするステーキセット。私は丁重に断り、その気持ちを嬉しく思い、
8000円くらいのセットを逆におごってさしあげた。
二次会には佐賀県海の幸。ムツゴロウも食べる。ぶよぶよしていて、べらぼうにおいしいものではないが、変わっていてまあいける。他の海の幸はおいしい。人も良い。
ここで、私の元部下は、西川さんに若い頃最初に出会って今の自分があります。
世間の風潮が悪いのも分かりますし、ニシカワイズムは私の中で生きていますと言ってくれた。
これが、佐賀にきた何よりの思い出となった。
ちなみに、連れて行ってくれた有明海でみたムツゴロウはこんな感じである。
佐賀には見るところが多い。足を伸ばせるなら、北の方にある唐津城にもいってみるべし。
ここは美しい見栄えで舞鶴城といわれる。
歴史的には、島原の乱を引き起こした寺沢氏が領主で、ちょっと微妙ではある。
唐津城の近くには、豊臣秀吉が行った朝鮮出兵の前線基地となった名護屋城跡がある。
ここには、大きな博物館があり、そこも無料。
歴史好きにはたまらない。
さて、唐津にきたからにはぜひよらないといけないのが、呼子。
ここのイカは絶品だ。
呼子からもう少し南に下ると伊万里と有田がある。
ここで、伊万里焼きや有田焼きを、現地で調達するのもおつなものだ。有田は観光化していない感じで、路肩にとめて焼き物を値切りながら買う感じだが、伊万里はかなり観光地化されているので、店も多く入りやすく、買いやすいだろう。
さて、さらに南に下り、長崎県付近にいくと、太良がある。
ここの渡り蟹は有名なのだが、値段は高い。観光地化されすぎだと言う印象。
せっかく現地にきてるんだから、もうちょっと安くしてほしいもの。
とりあえず、渡り蟹のセットくらいは食べる。美味しいのはおいしい。
他の魚介は佐賀市で食べた方がよほど安くありがたみがあると思ったので、たのまなかった。
ここまでくると行きたくなるのが、上述した鍋島信房の諫早神代鍋島家の館。
残念ながら休館日だったが、すごい見栄えのする門までは拝見した。
またいってみたい土地である。
佐賀は、人口も少ないが、幕末には、江藤新平など骨の太い人材を数々出し、
人も良い。飯もうまい。昔のふるきよき日本が残っている。
江藤新平に関しては割愛する。また次回佐賀に行った時に書こうと思う。
佐賀では、女性は男性を公の場ではちゃんとたてつつも、家ではしっかりしている印象。
男性たちは背後を心配せず、外でいきいきとがんばっている。
女性たちも女性たちでいきいきと暮らしているように見える。
元部下や、居酒屋などで現地の人たちと交わって思ったことだ。
佐賀、今の日本に失われた大事なものが、まだしも残る土地だと感じた。
また何度でも行きたい土地である。
佐賀と言うと、どこ?とか、観光のイメージが少ないかもしれないが、実は、非常に見所の多い土地である。
あなたも何か思い出せるかもしれないし、何かに気がつけるかもしれない。
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