子供の頃は眠るのが恐ろしかった。

睡眠時にあまり夢は見ない方だが、見るとすればほぼ100パーセント悪夢であったためである。

故に『夢』という単語に対する世間一般のイメージと、わたしのそれには乖離がある。わたしの『夢』というものに対するイメージは、寝汗と悲鳴と得体の知れない者に追われる恐怖だ。『夢』の定義が一般に「現実ではない理想の楽しい何か」であると仮定するならば、わたしの『夢』は真逆だった。

だから小学校低学年の頃に「将来の夢はなんですか？」と教師に問われても満足に答えることができなかった。わたしにとって夢は素晴らしいものでも、素敵なものでもなく、避けれるものなら避けたい忌むべき対象であったのだ。

そもそも何故、眠るときに見る『夢』と、未来への理想像のイメージが同じ単語なのだろうか。どちらも現実ではないし、脳が産み出す虚構の産物だ。それなのにフロイトが心理学で夢を重視し、教師が子供たちに将来の夢を語らせるのは何故か。

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それは『虚構』が現実を形作る場合が多いからだ。

つまり、物事を現実化する際に、そのプロセスのトップにくるものが『虚構』だからである。たとえば料理をする際には、野菜を切ってああしてこうして...盛り付けはこうして...ああ、きっと美味しいだろうな、と想像する。まだ現実になっていない料理の虚構を最初に考えることで、完成への地図を想い描き、そこから目的に向かって動き出し、完成へと歩き出す。夢の想像と実現である。

故に我々は、毎日ちいさな夢を思い描き、現実にしていると考えることができる。

これはなかなかに素敵な事だと思いませんか。

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そんなわけで、日夜、わたくしと皆さまの夢を叶えるために、ジュエリーとか作ってるわけですよ！
(これが言いたかったから、ここまで長々と書いた)







あ、ちなみに、未だに睡眠時の夢は殆ど悪夢です。

ホラー映画好きになって克服した。最近見たホラーは『プラットフォーム』です。ちょーオススメ！

まー...ぼちぼち製作のこととか書いていこうと思ってるんですが(ジュエリー作家のブログだし)、作ったものの説明するのってあんまり好きじゃないっていうか、照れくさいのですね。商品をみてくれ～～～！って感じです。よろしく。

おわり