ここ数週間の連日の護摩祈願がやっと落ち着きました。
思うに、世の中には利己的な人がたくさんおられます。それ自体は悪いというより普通なのかもしれません。
ところが依頼者の中で、神仏事に中途半端に詳しくなり、手にあるモノ(技能・アイデア・地位・財産)を有効活用し、なんでも利益(現金)化しようとするのです。
私からすると恐れを知らないからだと思えます。
と言いますのは、先日私に 第三者を介して不動産関係の方から相談がございました。
依頼者 「ある事故物件を相場の半額(2,000万円⇒1,000万円)で手に入れました。費用は何百万かかけて浄化してもらっても 利益が出ますのでお願いできますか?」
私は、一瞬考えました(笑)、が、事故物件を安く買い占めて暴利を得ようとする動機が垣間見えましたので、丁重にお断りいたしました。
先方のニュアンスでは、数百万かけても良いと言ってるのだから、あなたも私もWin-Winでは? という感覚らしいのです。これが、知らずに事故物件を買ってしまい、お困りだとか、不都合があるのであれば、応じる場合はあります。
あと、この不動産業者の方は、まだ しっかりお祓い(浄化)しようという 良心? みたいなものがあるようですので救いではありますが、いづれにせよ、最初は良くても、だんだん恐ろしい状況になるのが目に見えてくるからです。
極論になりますが、浄化さえすれば文句ないでしょ? さらに言えば、殺傷しても、謝罪や供養すれば良いのでしょ? と利己的・打算的に感じます。
やはり、想い 動機が大切なんだろうなと思えます。
例えば、不動産の方が事故物件をそのままにしていては、誰にとっても良い事ではないので、自分の為、人様の為という点から また、事実を開示し適正な利益であれば良い事業と言えます。理想的な事案で伺ったのは、ご自身で買取り丁重に供養し 最終的に地域の憩いの場(公園)として 市に寄贈したという徳高き方もおられました。気持ちはあっても、なかなか出来ることではありませんね。
もう一件、他の方(Aさん)で投資か何かで 莫大な損失を出したという方がおられ、その人なりの経緯を話してくださいました。
私 「その利益の目的は? 」と尋ねますと、
Aさん 「具体的に何か欲しいというより、ゲーム感覚でしょうか?
それと儲けが出れば、こちらに寄付して護摩を焚ける場を作れるかとも考えていました・・・」
私 「その気持ちは大変ありがたいですけど、ある意味 あぶく銭?
博打で得たようなお金で 建てても神仏は喜ばないような気がしますね。」
もちろん、どのような事で得たお金でもお金ではありますが、やはり意味やその後の人生に 大きな影響を及ぼすように思われます。
これは、決して綺麗事ではなくて 目に視えない世界の素晴らしさ、
そして怖さを 私はよく知っているからでもあります。
知らない時は、多少のリスクがあっても 目先の利益をとってしまう方も多いと思われますが、いざ ご自身がお金では どうにもならないような体験をすれば すぐに理解できることでしょう^^
今の世の中は、大抵の事はお金で解決できるのは事実ではあります。
しかし、目に視えないもの(生命・信用・信頼・愛情・運不運・神仏)をおろそかにしていますと、いつか必ず その重要さに気づくことになります。
ぜひ、この機会に 想像力を働かせ 自分にとって本当に大切なモノは何か?
一考されてみて下さい。
