山之介です。

 

 「下の廊下」の後半部、「黒部ダム」までの16kmは「関西電力」施設内を通る事もあって「旧日電歩道」とも言われています。

 

 元々は「日本電力」が水力発電の調査の為に掘削した事からこう呼ばれたのが始まりです。

 

 2日目も長丁場とあって起床は3時30分。

 

 どのみち、ゆっくり寝ようにも数人の大いびきの大合唱で眠ってなんかいられなかったですからね。

 

 早めに出発した方が得。

 

 女性の方々は少しでも荷物を減らしておこうと朝のお弁当をパクついていらっしゃいました。

 

 まだ暗い中、ヘッデン点けて4時30分出発です。

 

 「関西電力 人見平宿舎」の前を通ります。

 

 前どころか施設内も通らせてもらいます。

 

 右手にある「高熱隧道」の奥は「NHK 紅白歌合戦」で「中島みゆき」さんが歌を歌った場所です。(一般人は立ち入り禁止)

 

 隧道を通り抜けたところで 6:10 朝食のお弁当です。

 

 この後もう1度施設内を通らせてもらった場所でコース内で唯一トイレが借りられます。女性の方はもちろん男性も用を足しておきましょう。確かこの看板の正面だったと思います。

 

 6:30頃になるとさすがに明るくなって来ました。もうヘッデンは不要です。

 

 ここで吊り橋を渡ります。

 

 ちなみに吊り橋の付近に分岐があってそれを辿れば「仙人新道」で「仙人池」を経由して「剱岳」に着きます。

 

 かなり揺れる吊り橋です。先に渡った方が向こうでわざと揺らして行くんですよ。

 

 紅葉も見事ですがここから本日の核心部に入ります。

 

 だんだん道幅も細くなって来ます。寝ぼけていると落っこちます。

 

 あのトンネルふたつある場所の正面にあった旧宿舎が「八方雪崩」で対岸にまで基礎ごと吹っ飛ばされた事は有名です。

 

 峡谷の見所の1つ、「S字狭」です。

 

 気が付けばもうこんな場所を歩いています。 

 

 あまりの高さに目がグルグルしそうになります。

 

 これが1番怖かったかな。雨の日は滑って最悪でしょうね。

 

 常に番線を握って進まないと心配です。

 

 ですが思わず紅葉に見とれちゃうんですよねー。ここが「半月狭」あたりだったかな。

 

 「黒部川」の名所「十字峡」へはもう1度吊り橋を渡ります。

 

 足元に流れているのは「黒部川」源流です。

 

 ここが3本の川が出合う「十字峡」。

 

 ダム上流は右下で左の川が「黒部川」源流で、「薬師沢小屋」前を通って「鷲羽岳」直下の源流の最初の1滴に辿り着きます。

 

 いやーそれにしても見ごたえ十分。

 

 明るくなるにしたがって紅葉も一段とはっきりして来ました。

 

 この先は濡れた岩場が連続する地帯となります。

 

 あらゆるところから湧き出た水が「黒部川」に注ぎ込んで来ます。

 

 最後の名所が「白竜峡」でたしかこの辺りだったと思います。

 

 パーティはこんな場所を歩いています。右上ね。

 

 高さはかなり低くなって来ましたが道幅は1番せまく、油断すると頭が岩場にぶつかります。

 

 「下の廊下」に横幅の広いザックは不向きです。大きいザックにしたければ縦に細長いザックの方が無難でしょうね。

 

 向こうから歩いて来ました。

 

 ここからは高巻く為に梯子の連続です。

 

 「黒部ダム」方向から団体さんがやって来たので

 

 「稲葉ガイド」が『ここらでお昼にしよう』と。

 

 朝のお弁当と全く一緒の昼のお弁当。あの小屋はやる事が適当すぎますねぇ。

 

 「下の廊下」で1番難しいのが団体同士のすれ違いなんです。こんな人数とすれ違うのはかなり困難です。

 

 気付けばお昼休憩は何故か色ごとに分かれて。「紅組」

 

 「黄色組」

 

 「その他の色組」

 

 自分はもちろんその他色。この頃は登山専用のカッパなんて持っていなかったので釣り用の「DAIWA」のカッパでした。

 

 そっちの方が透湿防水性は良かったんですよ。雨の中で1日中釣りをする事にも耐えられる仕様になっていますので。

 

 ちなみに立ち小便している訳ではないですよ。

 

 スノーブリッジが残っていました。もうこれは次の雪が降るまで残っているのでほぼ万年雪ですね。

 

 ようやくさっきの団体さんの最後尾が通り過ぎられようとしています。

 

 一方、自分たちは難所を高巻く為に梯子の上り下り。

 

 この梯子の丸太が滑るんですよ。自分は軍手で握っていましたがすぐに脱いで素手で捕まりました。

 

 丸太梯子は滑り止め付きのグローブじゃないと危険です。

 

 小さい滝なんかもあちこちにあって水が流れ込んでいました。

 

 ここまで来れば核心部はひとまず終了。

 

 張りっぱなしだった気もこの紅葉で休める事が出来ました。

 

 改めて「奥黒部」の紅葉に感動しました。

 

 この辺りは「内蔵助谷」で分岐があってそこを登って行けば「内蔵助カール」がある「内蔵助山荘」や、大学山岳部が良くテント合宿する「真砂沢ロッジ」に行く事が出来ます。

 

 15:10 ようやく「クロヨン」前に到着。この時期すでに観光放水は終わっていましたね。

 

 ダム前で対岸に渡って

 

 ここで最後の休憩です。

 

 ここから「アルペンルート」の「黒部ダム駅」までまだ30分以上かかりますからね。

 

 しかも登りだから30km歩ききった足にはかなり辛かったのを覚えています。

 

 駅地下から地上に出て

 

 「トロリーバス(当時)」で「扇沢」に向かいました。

 

 ここでお迎えのバスが来るので待って終了です。

 

 途中で「道の駅 小谷」で温泉に入って帰着となりました。

 

 これが2009年に歩いた「下の廊下」の軌跡です。

 

 2020年はテント泊でここを歩いてみようとかなり荷物を絞ってパッキングしていたのですが、雨予報に振り回されて山行は叶わず、予備計画の「番場島」発の山々を登ってをいたわけです。

 

 

 

 「下の廊下」は水平歩道と言われている割には細かいアップダウンがあって集中力が切れると危険な場所です。

 

 2019年には4件の滑落事故が起きて最悪の結果となっていました。

 

 団体さんとのすれ違いはかなり神経を使います。

 

 1度は目指したい場所ですが経験の少ない方が安易に行かれるの事はお勧め出来ませんね。

 

 

 

 

 今日はまだ雪はそんなに降っていませんが、昼から風が強くなって風速20mくらい。

 

 台風の時より風が強いです。

 

 合わせて気温も昼からどんどん下がって来ました。

 

 これ、風が止んだら大雪になるタイプです。

 

 

 

 来週末は晴れると思うけどね。

 

 

 

 山之介

 

 

 

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