書評『思想の免疫力: 賢者はいかにして危機を乗り越えたか』 中野剛志、適菜収 (著) | 「国家戦略特区」blog

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「中野剛志さんと適菜収さんの対談本「思想の免疫力」が出版です。アノお方がコロナ禍でナゼ狂ったか?を題材とした知的冒険の最速レビューです」

『藤井聡の保守言論人としての死を悼みながらコロナ禍における危機と対峙する保守思想についての知的冒険』

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『危機と対峙する保守思想の前提条件としての「藤井聡」批判』

 中野剛志さんと適菜収さんの待望の対談本ですが、かつての盟友『藤井聡』さんを実名批判している噂の共著でもあります。しかしながら藤井聡ファンの皆さんもご安心下さい。本書の中で直接的に藤井さんを批判しているのは、全体の0.1%以下ですので是非手に取って読んでみてください。他の99.9%は、未知の危機と対峙する方法について、あるいは人は説得できるのかという問題について、あるいは暗黙知について、あるいは徒党と師弟の違いについてなど皆さんの知的好奇心を満足させる内容です。
 

『オルタナティブな保守運動「失敗」のアイコンとしての藤井聡』

 
 SARS-CoV-2感染症の世界的なパンデミックにおいて発生したコロナ禍において、藤井聡さんがブッ壊れてしまったのは、皆さんご存知の通りですが、この期に及んで「積極財政派の藤井聡さんの悪口を言うな〜」とか?「藤井さん以外にも間違った事を言っている輩がいるのに何で藤井先生を批判するんだ〜」とか?「鳥頭のうすら莫迦」としか、表現しようのないクズをネットでチラホラ散見する日々ですが、この件に関して、本書は敢えて解説していませんので、私が補足したいと存じます。
 
 

『犬とは議論しないと看破した中野剛志と人間が犬に噛み付いた藤井聡』

 
 中野剛志さんは、かつてツイッターで橋下徹に絡まれた時に「犬に吠えられたら議論するんですか?」との名言を吐きました。要するに前提条件を共有していない人、議論の勝ち負けだけに拘る輩など、相手にしても時間の無駄という訳です。犬が吠えるのは自然の摂理で放っておけ!という事なのですが、仮に人間が犬に吠えたり噛み付いたりしたらニュースになります。藤井聡さんのコロナデマとは、正にそのレベルの事件という訳です。これは、あらゆる知識を総動員して論考すべき問題なのです。
 
 

『橋下徹、三浦瑠麗、上念司、小川榮太郎、高橋洋一、小林よしのり、池田信夫、武田邦彦レベルに劣化した知性』

 
 ネトウヨ、ビジウヨ、リフレ派、御用言論人などなど、保守を偽装するクズの実害が顕著になった日本社会ですが、橋下徹、三浦瑠麗、上念司、小川榮太郎、高橋洋一、小林よしのり、池田信夫、武田邦彦などのコロナデマを聞いても、ああ、またキャンキャン吠えてるな?程度なのですが、南海トラフ地震で32万人の犠牲と1410兆円の経済損失を予想し、国土強靭化と積極財政を訴えていた藤井聡さんが、まともな方の京大教授である西浦博さんの何もしなければ、コロナで48万人死亡説に、噛み付いたのには本当に腰を抜かしましたヨ。
 
 

『危機と対峙するオルタナティブな保守思想の中心人物の憤死』

 
 藤井聡さんがコロナ禍で、変な事を言い出した原因は、シンガーのSAYAさんとのシークレットライブを行いたいという私欲が原因と私は考えているですが、そんな事は藤井聡さん本人も、もう忘れていると思います。まあ自分の間違いを認めるのが嫌という幼稚園児レベルの下らないプライドを保守する事に、全身全霊を注いでいる姿は、本当に哀れという以外ないですね。50歳過ぎの知人が、デパートのオモチャ売り場で泣き叫ぶ姿を見たら、注意するのが大人の礼儀であり社交であり友情です。
 

 

『プラグマティズムの作法を知らぬ俗物に警告する必然』

 
 藤井聡さんは、参与を辞めて以降、危機と対峙する保守思想を掲げ「表現者クライテリオン」を創刊し「反緊縮+反構造改革+反グローバリズム」の国民運動として「令和のピボット」の発起人となり活躍していました。つまり日本が長期停滞から抜け出すには、政治家や政党云々以前の問題として、バックボーンになる思想と国民運動のバックアップが必要との真っ当な発想でした。従来の保守とは異なる、オルタナティブな保守運動の最前線で闘っていたのが、藤井聡さんのコロナ禍以前の姿だったのです。
 

 

『反緊縮+反構造改革+反グローバリズムの契機として』

 
 本来の藤井さんであれば、仮にコロナを風邪と思っていても、危機と対峙する保守思想の実践として、あるいは反緊縮+反構造改革+反グローバリズムのトリガーとして、コロナ禍を捉え、徹底的な規制強化と財政出動によるコロナ封じ込め論を展開するのが常識というものです。台湾やNZの如く、徹底的なコロナ封じ込めによって早々に日常を取り戻し、コロナゼロを実現し、ノーマスクで、友と酒を酌み交わしながら『コロナなんか風邪みたいなモノっすよ』と嘯くのが、本来の藤井流の言論活動だと思うのですが、現実の藤井さんは、デマコロナ論者となったのでした。
 

『日本の現状の酷さは想像以上』

 
 中野剛志さんは「今年は来年よりも良い年」ですとの名言を残した悲観論者で、適菜収さんも、安倍元総理をチンパンジーと揶揄し、サルが車を運転していたら止めるのが常識だろ?と厳しい政権批判を繰り返していました。この二人の姿勢は、数年前なら厳し過ぎではないか?と苦言を呈する方も居たでしょうが、コロナ禍の日本社会の実情を鑑みるとむしろ二人の言論は、優しすぎる警告だっだと認識するしかありません。その意味で、かつての盟友であった藤井聡さんを切っ掛けとした、知的冒険である本書は、むしろ藤井聡さんの言論に同情的な立場の皆さんにこそ手を取って欲しい一冊なのです。
 

 

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