今流行りの、アメリカからやってきた新造語、FIRE(Financial Independence, Retire Early)
日本では、RE (Retire Early)の部分がクローズアップされて、若いうちから節約第一の生活なんて虚しいとか、働かない人生なんてヒマだとか、勤労は国民の義務だとか、色々と批判する人がいるようです。
でもワタクシ、個人的には、このムーブメントの肝はRE (Retire Early)ではなく、FI(Financial Independence) の方にあると思うのですね。
RE (Retire Early)は、後からついてきたというか、晴れて、FI(Financial Independence) を達成した暁に、ふと立ち止まって考えてみたら、「あれ、自分の今の状態って、もしかしてリタイアしても大丈夫なんじゃ?」となって、結果的にRE (Retire Early)しちゃったという感じ。
うちの夫(ミャンマー人)も、FIREなる言葉が流行り始めるかなり前から、Finqncial Independence という概念をどこからか仕入れてきて、
「卵を一つのカゴに盛ってはいけない」
「お金のなる木の種を、複数まくことが大切。その中の一つでも育てばラッキー。」
なんて言いながら、投資を始めたりなんなり、色々と活動しておりました。
というのも、夫のサラリーマン人生は、受難続きなのです。
受難のサラリーマン人生 https://floatingonwatermeditate.blogspot.com/2020/07/blog-post_10.html
夫は、英国では今までに4回転職しているのですが(今働いている会社が5社目)、その内、自己都合退職は一回だけで、3回はリストラ・倒産によるものなのです。
一体全体、彼は何かを持ってるのか、それとも何かを持っていないのか。
職がある間も、気分的に「安泰」という言葉からは程遠く、常に失職の危機感をもって働いてきたのです。
特に、前職のアメリカの会社は心臓に悪かった。
最終的には、親会社が英国からの撤退を決定し、英国現地法人を倒産させた為に解雇となったのですが、その前にも、リストラをやってたんですね。
その時の「クビきり具合」がまあ、アメリカのドラマで見るような感じの、情け容赦ないものであったらしく、一時期夫は、戦々恐々としていました。
「今日は大丈夫だったけど、明日、会社に行ったらクビを申し渡されるかもしれない」
会社が「リストラ終了のアナウンス」をするまでは、残った社員も精神的につらい日々を過ごしていたのです。
まあ、その時は生き残ったのですが、その後、倒産して社員全員が段階的に解雇となったのですが。(倒産による解雇は、いきなり「明日から来なくてよい」と言われるわけではないので、転職活動とか、色々準備ができるので、まだ、ダメージが少ないです。)
そんな状況で働いていると、FI(Financial Independence) がとても重要になってきます。
別に早期リタイアしたいわけではなくとも、自分の心と生活を守る為には、ある程度の FI(Financial Independence)が必要だったのです。
多分、アメリカでこのムーブメントが起こったのも、似たような感じなのではないかなあ。
記憶に新しい所ではリーマンショックなんかで、今まで高収入でバリバリエリートだった人達が、突然FIRE(解雇)されたので、FI(Financial Independence) への関心が高まり、いざ FI(Financial Independence)してみると、「あれ、早期リタイアできるんじゃない?」となり、わざと、FIRE(解雇)ともじってFIRE(Financial Independence, Retire Early) という造語になったのでしょう。
まあ、雇用が安定していない社会の産物ですな。
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