Sunday 19 September 2021

今流行りのFIRE、大切なのはREではなく、FIだと思う

今流行りの、アメリカからやってきた新造語、FIRE(Financial Independence, Retire Early) 

日本では、RE (Retire Early)の部分がクローズアップされて、若いうちから節約第一の生活なんて虚しいとか、働かない人生なんてヒマだとか、勤労は国民の義務だとか、色々と批判する人がいるようです。

でもワタクシ、個人的には、このムーブメントの肝はRE (Retire Early)ではなく、FI(Financial Independence) の方にあると思うのですね。

RE (Retire Early)は、後からついてきたというか、晴れて、FI(Financial Independence) を達成した暁に、ふと立ち止まって考えてみたら、「あれ、自分の今の状態って、もしかしてリタイアしても大丈夫なんじゃ?」となって、結果的にRE (Retire Early)しちゃったという感じ。

うちの夫(ミャンマー人)も、FIREなる言葉が流行り始めるかなり前から、Finqncial Independence という概念をどこからか仕入れてきて、

「卵を一つのカゴに盛ってはいけない」

「お金のなる木の種を、複数まくことが大切。その中の一つでも育てばラッキー。」

なんて言いながら、投資を始めたりなんなり、色々と活動しておりました。

というのも、夫のサラリーマン人生は、受難続きなのです。

受難のサラリーマン人生 https://floatingonwatermeditate.blogspot.com/2020/07/blog-post_10.html

夫は、英国では今までに4回転職しているのですが(今働いている会社が5社目)、その内、自己都合退職は一回だけで、3回はリストラ・倒産によるものなのです。

一体全体、彼は何かを持ってるのか、それとも何かを持っていないのか。

職がある間も、気分的に「安泰」という言葉からは程遠く、常に失職の危機感をもって働いてきたのです。

特に、前職のアメリカの会社は心臓に悪かった。

最終的には、親会社が英国からの撤退を決定し、英国現地法人を倒産させた為に解雇となったのですが、その前にも、リストラをやってたんですね。

その時の「クビきり具合」がまあ、アメリカのドラマで見るような感じの、情け容赦ないものであったらしく、一時期夫は、戦々恐々としていました。

「今日は大丈夫だったけど、明日、会社に行ったらクビを申し渡されるかもしれない」

会社が「リストラ終了のアナウンス」をするまでは、残った社員も精神的につらい日々を過ごしていたのです。

まあ、その時は生き残ったのですが、その後、倒産して社員全員が段階的に解雇となったのですが。(倒産による解雇は、いきなり「明日から来なくてよい」と言われるわけではないので、転職活動とか、色々準備ができるので、まだ、ダメージが少ないです。)

そんな状況で働いていると、FI(Financial Independence) がとても重要になってきます。

別に早期リタイアしたいわけではなくとも、自分の心と生活を守る為には、ある程度の FI(Financial Independence)が必要だったのです。

多分、アメリカでこのムーブメントが起こったのも、似たような感じなのではないかなあ。

記憶に新しい所ではリーマンショックなんかで、今まで高収入でバリバリエリートだった人達が、突然FIRE(解雇)されたので、FI(Financial Independence) への関心が高まり、いざ FI(Financial Independence)してみると、「あれ、早期リタイアできるんじゃない?」となり、わざと、FIRE(解雇)ともじってFIRE(Financial Independence, Retire Early) という造語になったのでしょう。

まあ、雇用が安定していない社会の産物ですな。

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