ピカソとジャコメッティ @ Museum Voorlinden in Wassenaar

2022年5月13日金曜日

フォーリンデン美術館 展覧会

t f B! P L
ピカソとジャコメッティのこれだけの作品が、アムステルダム国立美術館じゃなくてここにでやっちゃうんだ…と驚愕した展覧会でした。

2016年にパリ国立ピカソ美術館で開催した展覧会の巡回展(?)だったようです。


Pablo Picasso, Self-Portrait, Paris, late 1901
青の時代の自画像からはじまって、その後、彼にとって大切であった女性たちが続きます。


Pablo Picasso, Portrait of Olga in an Armchair, Montrouge, spring 1918
新古典時代の妻オルガ、


Pablo Picasso, Portrait of Marie-Therese, [Paris], 1937
シュルレアリスム期のマリ=テレーズ、


Pablo Picasso, Portrait of Dora Maar, Paris, 1937
愛人ドラ・マール、


Pablo Picasso, Portrait of Jacqueline Roque with Her Hands Crossed, 1954
そして、ジャックリーヌ。

ピカソとジャコメッティは、20歳の年齢差にもかかわらず、お互いの作品を評価していました。展覧会では、二人の類似点と1930年代のシュルレアリスムと第二次大戦後のリアリズムのなかでいかにそれぞれが作品制作に取り組んだのか説明されていたのですが、

それよりも!

作品の力が強くて解説そっちのけで、作品だけを見ていました。


Right: Albert Giacometti, Head of a Woman (Flora Mayo), 1926

ジャコメッティがアカデミックな制作方法から脱却しようとしていたころの作品。

リアルではない色を使っていたり、石膏をひっかいて線を表現したりしています。

Alberto Giacometti, The Nose, 1947

細く長く伸びた鼻を囚われた檻の中から突きだしています。

長い鼻と頭、体の形は銃のようにも見えて規制に反抗しているように見えますが、その一方で紐で吊り下げられていることで首つりをしているようにも見えます。

規制に反抗したものの、それが失敗して断念するより仕方なかったのか、もしくは捕まって首つりをさせられたが最後に反抗の一発を浴びせようとしたのかなど、いろいろとストリーを考えさせられる作品です。


いわゆる、ジャコメッティらしいジャコメッティ。


Albert Giacometti, Walking Man II, 1960
細いのに、存在感がすごかった。


デッサンや油彩も展示されていました。

いやあ、国立ピカソ美術館とジャコメッティ財団のタッグは、なんてつよいんだ…。大満足です。


おまけ:ジャコメッティ作品を撮影したら、オーラが写ってた。



フォーリンデン美術館 Museum Voorlinden
Buurtweg 90
2244 AG Wassenaar
The Netherlands



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ミイル。ブログ Miruu 管理人。オランダ芸術や街散策を中心に、美術だけでなく建築なども含めた芸術について広く紹介します。 Twitter: ミイル@miirublog

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