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この日本語、英語でなんていうの?その奥に深い文化の違いが見えてきませんか。

庭はガーデン=garden?それとも…?

2021年01月17日 | 言葉
英国人は庭が大好きです。
イングリッシュガーデンと言われる庭は、自宅の裏庭などに花や草木を植えて自然な美しさを楽しむもので、人工的、直線的な作りを避ける傾向にあります。
そのメンタリティーは、日本の茶庭や回遊式庭園の文化ともちょっと似ている気がします。

ところで、庭を英語にすると、日本人の多くはきっとgardenという単語を思いつきますよね。
その理由は、日本語でもローズガーデン、ガーデニングなど、庭のことをガーデンという言葉で表すからだろうと思います。
でも実は、それはイギリスの話で、アメリカに行くと、ほぼ同じ概念をyardと表現します。
このgardenとyardは、イギリスとアメリカで随分違うイメージでとらえられるようです。
イギリスでは、私たち日本人が普通に「庭」という言葉からイメージする「家の近くにある花や草木、芝生に囲まれた美しい空間」は、gardenで、
yardは壁に囲まれて舗装された小さな空間、例えばビルの小さな中庭や裏庭、資材置き場、時には刑務所などをイメージするような、どちらかと言えばネガティブなイメージのようです。
アメリカでは、yardが庭全体を表し、gardenはその中に作られた花壇など花や草木を植える小さなスペースをイメージするそうです。
ですから、イギリスでは「ウチにはアパートだから残念ながらgardenがなくて、小さなyardがあるだけだよ」という会話が成り立つのに対して、
アメリカでは、「ウチのyardには、小さなgardenがあってバラを育てているよ」といった具合になるのだそうです。
英語と米語の表現の違いは、枚挙に遑がありませんが、「似て非なる」意味だと、ノンネイティブには分かりにくく、混乱のもとになりますね。

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