クーラーや体を動かす機会が減っていくにつれて、平熱が年々下がっている。体温は健康に大きく関わるが、食材の取り方によって体温を調整できる視点もある。

リンク

東洋医学の分類では、食材を「陽性」「陰性」「平性」に分類しますが、『体温を下げる食材』はこの中の「陰性」にあたります。

では、どのような食材が「陰性」の食材なのでしょうか。
特徴はいくつかありますが、一番わかりやすいポイントは『季節』です。

『体温を下げる食材』の特徴
◆暑い時期(春~夏)が旬のもの
◆暑い(暖かい)地方で採れるもの

例えば……
なす、トマト、レタス、きゅうり、ゴーヤ、バナナ、すいか、梨など。

カリウムと水分が多いと利尿作用があり、 尿は熱も一緒に出してくれるため、体温を下げる効果があります。

また、背が高く成長する葉菜のもの、 色は白や緑・紫などいわゆる「寒色」が多いことなども特徴です。

まだクーラーがなかった時代の人々は、 暑い夏をこのような陰性の食材を上手に利用して“涼”をとっていました。


体温を上げる食材』で夏の冷え対策
近年では、電車や会社でもクーラーがガンガンかかっていますよね。
中には、夏でも冷えが抜けないという方もいらっしゃるでしょう。

そのような場合は、これらの逆の食品、いわゆる「陽性」に分類される食品を摂るのがオススメです。



『体温を上げる食材』の特徴
◆寒い時期(秋~冬)が旬のもの
◆寒い地方で採れるもの
◆背が低く、根菜のもの
◆色は、オレンジ色や黄色など、いわゆる「暖色」が多い

例えば……
かぼちゃ、人参、ごぼう、れんこん、など。

『体温を下げる食材』『体温を上げる食材』のこのような特徴を覚えておくと、身のまわりにある食材が、体を冷やすのか温めるのかが、自然とわかってくるのではないでしょうか。



野菜や果物だけではなく、穀類や飲み物などの他の食品も「陽性」「陰性」「平性」に分類ができます。
簡単に判断するコツは、夏に食べたいと思う料理や、暑い地域の郷土食は体を冷やすものが多く、冬に食べたいと思う料理や、寒い地域の郷土食は体を温めるものが多いことです。

体を冷やす食材、温める食材を、季節や体調に合わせてバランス良く取り入れ、暑い夏も快適にお過ごしください。