Nasebanaru

アメリカで趣味と生活を綴る

いと有難し

2021-07-06 00:34:35 | アメリカの生活
ラジコンを最後に飛ばしたのが去年の2月。ホビー公園にもそれ以前からビッグZEROの飛行場所変更の為行ってません。最近はソーシャルメディアなどで近況をそれとなく伝えることが出来ますが一緒に飛ばしていた仲間達に挨拶がてらそろそろ顔だけでも出すことを考えてます。



天候不順、機体整備不良、教官の都合などで飛べる日は5月までほとんどと言っていいほどなく、5月以降は平日の午後にも違う教官に指導してもらうようにして訓練を続けています。

計器類の読み取りやこの機体の癖なども少しづつわかってきました。特に着陸時に切り返すポイントが掴めてきたのは大きな収穫。近いうちにまた一人で飛べそうです。ただ管制塔とのやり取りだけはまだまだ苦手。滑走路が1本しかない小さい空港で訓練してますから大きな空港で何本も滑走路があるような空港だと誘導路が今訓練している空港の滑走路ほどもある場合もあってどこに降りれば良いのかまだ迷うような段階で、未熟もんですが楽しんでやってます。

いくつか嬉しい出来事も。





去年愛犬を老衰で亡くしてから程なくしてうちに住み着くように2匹の野良猫。彼らに子供ができました。正確には黒い雄猫の彼の子ではないはずなんですがそこは見て見ぬふり。どちらもしっかりお父さんお母さん猫やってて微笑ましい限りです。大学を卒業して隣町で就職した上の娘もよっぽど子猫達が可愛いのかしょっちゅう帰省するようになったのも有難や。

息子が海兵隊のブートキャンプから帰ってきました。正式にアメリカ海兵隊の一員です。



小さい頃から軍隊に行くことを目標にしていたのでコロナで閉鎖された大学を休学して7ヶ月の訓練に参加することになったところまではよかったのですが想像を絶する訓練の厳しさに一度電話でもう辞めたい、、、と相談されたことも。

キャンプへの移動日はまさに身一つで集合場所に行きます。持っていけるのは運転免許証とその時の上下の服装のみ。携帯電話も勿論持っていけません。訓練開始から2ヶ月を過ぎた頃にようやく携帯を送って欲しいと電話がありすぐに送りました。差し入れ等も基本的にはできません。去年まではそれでも家族との面会期間を設けていたものの今年はコロナでそれもなく。携帯を持っていても家族に連絡できるのはごく限られた時間のみで、父親ですから声の調子で彼がどんな心境でいるのかすぐ分かります。彼が弱音を吐いていた頃には共に入隊した650名のうちすでに60名が脱落してキャンプを去っていました。一体どんな大変な訓練なのか聞いてみると、真冬に1週間の行軍訓練が続け様にあると教えてくれました。毎日銃その他のフル装備で移動し、氷点下でしかも雨の中もただ地面に穴を掘って寝袋だけで寝るそうです。風邪をひいていようが体調がすぐれまいが遅れることは許されません。ただでさえ寝にくい状況の上交代で見回りの番があるそうでどんなに疲れていても正味1日に4時間ほどしか睡眠時間が取れぬとか。しかも訓練なので突発的に敵が襲ってくる状況を意図的に作るようでそうなるともうその4時間の睡眠時間すら取れないそうです。

...................

「ま、まあとにかくここまで来たんだ、最後まで頑張れ。お父さんもこれから毎日お前が落ち着くまで一言だけでもお前の携帯にテキストメッセージを送るから。」

それから数ヶ月してようやく訓練の山場を越したのか電話での声の調子も明るくなり最後まで訓練を終えることが出来ました。

帰ってきてからもいろいろ話を聞きましたが他にも辛い訓練に射撃の的の交換というものがあったそうです。

班ごとに射撃する側と的を交換する側に別れて行うんですが射撃中、的を交換する側は的の下に掘られた穴蔵でじっと息を潜めて射撃が終わるのを待つのですが、自分のすぐ頭の上を弾が掠め飛んでゆくのは恐怖だったそう。シュッ、シュッ、と弾が通化する音がするのに生きた心地がしなかったそうで慣れるのに何週間もかかったと言ってました。

これは体がしんどいというより精神的にきついそうで、彼は小さい頃からボーイスカウトで銃で射撃を経験していて結構射撃を楽しんでいたんですがこの訓練後は「もう十分射撃を堪能して卒業した」んだそうです。



その彼が訓練から戻ってきておもむろに私と一緒にビジネスで身を立てていきたいと言い出しました。海兵隊に所属する前なら甘えを危惧して反対したでしょうが、よくよく話をしてみるとしっかりとした気持ちから出た言葉の様子なので今はその方向で進んでいます。

みんな元気に毎日を過ごせることはいと有難し。
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