Nasebanaru

アメリカで趣味と生活を綴る

初めての定期点検

2021-11-04 01:32:06 | Piper Cherokee 140




飛行機にも勿論車の車検に似た検査があります。車と少し違うのはエンジンを使用した時間に応じて点検義務があったり機種によって決められた点検ってのもあります。

私のチェロキーには特にウイングスパーの定期点検が義務付けられているんですが何故かと言いますと数年前とあるチェロキーが飛行中に翼が外れ墜落した事故があり、事故機を調べるとメインスパーに腐食の跡が発見されたそうです。その後FAA(連邦航空局)が全てのチェロキー(経年機)のスパーの点検を義務付けたのでした。

スパーにはどこも異常ないぜ、綺麗なもんだ

そうお墨付きをくれたのは今私の機の点検をしてくれているJeff。まだ30半ばなのにこの道20年って言ってるけどほんまかいな。10代からやってるってこと?彼と彼のお父さんが経営している工場だからあり得るのかな。

Jeff 曰く、ただ一箇所だけこのままじゃ飛ばせないってとこがあんだけど直してやっから心配いらないよ。


これがその直さなきゃ飛ばせない所。(法的にって意味で。この傷のせいで飛行機が飛ばないのではないよ)右エルロンの端にあったんですが写真で見ると大きく見えますが実際には2センチほどなのでここにこんな亀裂があったことすら知りませんでした。ドリルで亀裂が広がらないように応急処置をしてあります。



燃料タンクを外して翼内部のスパーをチェック。ここも異常なし。自分が命を預ける機体だから自分の目で見ておきな、Jeffはそう言って今日電話をくれました。彼もパイパーチェロキーを所有していて私と同じくパイロット訓練生です。


機体尾部。


後部座席下。

定期点検でシートも全部外すんですね。写真に見える緑の部分がスパーです。左下の黒い箱はバッテリー。真ん中のプーリーから左右に伸びている黒いパイプはフラップを操作するための物です。


胴体後部。

隠れていますが白いパネルの左隅の裏側に非常用位置情報発信機が付いています。これは今回の点検には義務付けられていませんが次回はテストして動作確認するそうです。墜落時の衝撃で自動的に信号を発するそうな。使われないことを祈りたい。。。



今のところ順調。


ところでJeffの工場は私が普段駐機している空港とは別の空港にあります。プライベートの空港でいつもの空港よりかなり小さいんですがどれくらい小さいかと言いますと空港上空に到達して着陸のために滑走路と並行に飛行中にも木に隠れて見えないんです!

滑走路を斜め後方に見て90度ターン、いつもなら滑走路を目視しながら高度と進路を修正しますがその時になってもまだ見えない!横に教官様が乗っていて、「ここに本当に空港があるんですか?」「心配するな!ある!!」とのことだったので最終ターン、滑走路と正体してようやく視認。滑走路がうちの空港の誘導路くらいの幅。

しかも滑走路手前の両脇には木があってその間をすり抜けておろすんです。こんなスリリングな着陸は初めてでした。










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