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「山を神とあがめ、神を怒らせぬ」 緑樹も山容も護る石見銀山210721NHKBS3
石見国沖泊。 この湊を通じて16世紀中頃、本邦で灰吹法による、銀の精錬技術で国際的に評価の高い良質な銀を産出した。 豊富な銀を宿した山を、湊に近づいた商人が詠いあげた、と。 「海をわたり 南山をのぞむに かく然たる光あり」 山の全容から発する「銀」の輝きにあふれていた。そうしたことなのだ。 『石見銀山鉱山図解』 本書に山中に坑道を掘る図が描写される。少ない酸素に耐えるため<わずかな小灯>を手がかりに作業はすすむ。 <不自然な姿勢><漆黒の地中に鉱脈のみを掘る><世界的にみても高い水準の技術>。 <破壊は最小限><精錬は樹木を伐採しない最先端の灰吹技術を採用する>。 それゆえ、技術者の犠牲は少なくなかった。 世界自然遺産に含まれる『五百羅漢像』。それが、自然破壊を免れた代償。 ポトシ銀山 ボリビア国。 映像はボリビア国のポトシ銀山に切り替わる。赤岩がむき出しになり、樹木のない<裸の山>。 「手当たり次第に岩石を掘り出し、火薬をつかいながら山を大きく破壊」 「精錬で木を<根こそぎ>伐りだして燃料にあてた」。 緑樹が豊かに覆われた石見銀山(日本)。破壊の姿が500年後も回復しないポトシ銀山(ボリビア国)。 我が国で最初に「世界自然遺産に登録」の石見銀山。分岐点に文化の背景を読んでおきたい。 「日本の世界遺産 シルバーラッシュ 世界遺産石見銀山」210721NHKBS3 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年09月21日 11時18分27秒
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