こういう時
皆とステージで練習してるの
生きて来るなぁ…って
思いつつ
じゃぁ…って事で
妹の“ヒロミ”が
まだ未完成だけど…って
この間
作曲してたメロディー
頭の中で 反芻して
ヒトミさんのリクエストである
Jazz風なアレンジを加え
楽譜に 書き起こす際の
作業の時の様に
鼻歌 交え
がっつり オリジナル曲
半分 作曲しつつ
弓の反り具合が
いい感じのテンションで
手に伝わる振動も
心地良く
つい
弦の上を
ポンポンと
弾ませ…
…本当は
木の部分に
傷をつけちゃうリスクがあって
自前の楽器ではやらない 所作
だけど
これだけ 張りのある弓
…借り物だし…
力加減のお試し…とばかり
好奇心から
つい
…家での練習気分で
お試し
やってしまった後で
あっ
この楽器の持ち主が
すぐそこに居た…って事
思い出して
作曲しながらの
Jazzモドキなオリジナル曲
途中でフェイドアウトすると
独奏で
インパクトある名曲
脳内再生しては
自分の未熟さ
晒すだけになりそうな
名曲
削除し
なんとなく
格好が取れそうな
映画音楽
アレンジ加え
ジャッジ―なBGMに仕立て
次回のビル地下での演奏の際
新たなセッション曲に
どない?って
プレゼンしよう…と
思考 グルグルさせていれば
間違って
繰り返した サビ部分
…まぁ 練習だし…
と
ヒトミさんという
リスナーが居る事
意識から抜けなくて
肩に力
入ってんなぁ
と 自己判断しながら
体に伝わる
楽器の木のぬくもり
堪能できたと
馴染の無いチェロ
そろそろ
手に取る以前の状態に
戻そうか…と
視線 送れば
ミスタッチ
…今日これで何度目だ
な
ズタボロ演奏
もう これくらいで…
と
逃げの算段 始め
終了予定時刻より
遥かに手短く
演奏を止めて
楽器の細かい部分
触れて見て
堪能していれば
「…得意な一曲で〆なよ
ガチ練習だとしても
ボロボロで終わらせちゃ駄目だ」
工房の 方から
ヒトミさんの
助言が 飛んできた
つづく