時評が語るその時代

思うままに日々感じたことを掲載

徒然なるままに(190)

2023年05月19日 | 日記

●東京都は、ふるさと納税反対の見解を強く示している。ふるさと納税で都民税(住民税)の減収が「ふるさと納税で流出した都民税は特別養護老人ホーム約60施設分の補助額に相当します」と云うのが理由。東京都は、ふるさと納税制度は行政サービスに必要な住民税の減収につながるとして「地方税の原則からみて望ましくない」と反対の立場を示しているが・・・地方出身者は、その地方で生まれ教育を受け生活をして、成人して東京に出て働く。その後東京で働き続け、退職するまで住民税を東京都に営々と払い続ける。東京都で働き続け退職し、ボロボロになってまた地方に戻る。と云う事は、子供を育て教育する為と老後の面倒を看る経費は地方が税金で負担し、その人が東京都で働いている元気な間は、東京都に住民税を納める事になります。すなわち地方は負担だけ東京は納税を受けるだけなのです。だから、地方財政は疲弊し、東京だけが潤うのです。我地方を想う人たちが、育ててもらい老後はお世話になるであろうも地方(故郷)に、ふるさと納税で少しでも貢献しようと思うのは至極当然の事です。それを、東京都に住民税を納めている住人がふるさと納税する事で「ふるさと納税で流出し、都民税は特別養護老人ホーム約60施設分の補助額に相当する」と換算する感覚は、地方税の原則からみて間違った思い上がった勘違いで何おかイワンヤである。

●大学入試で受験を女子に限定する「女子枠」を設ける動きが工学分野で広がっている。東京工業大学は2024〜25年に全学院(学部に相当)で導入し、富山大学工学部は学校推薦型で女子枠を設けた。理工系の女子比率は低く、入試の見直しで多様性を向上させたいと云う大学の方針によるものだ。5年ほど前、東京医科大学で、希望診療科の偏りや夜間や長時間手術等の医師労務の過多を考え、大学の方針で女子の合格者の数を抑えようと、意図的に男女で入試合否判定基準を変えた取扱いをしていたことが明らかになった時は、これを女性差別としメディアをはじめ団体等が騒ぎ問題視したが、「女子枠」を設け女性を優遇する差別には何もいわない。変で勝手な女性差別論です。

●情報化社会と言われて久しい。世界の情報がインターネットで世界を駆け巡る。情報化社会は危険な側面も見える。情報を生かすには、情報源と共通の土壌、価値観、考え方があって初めて成り立つものも多い。中国の世帯平均年収は農村部で約4万円上海では60万円、日本の極貧世帯でも55万円で平均は540万円という。データだけ見ていると、日本人は豊かで幸せな国民の様に感じる数値だが果たしてそうだろうか?先進国で有効な情報でも、後進国では無効な情報である場合やその逆もあるように、情報だけが行きかい状況や土壌を無視して、情報を受け入れるのは危険である。情報を役立てるには、情報の読み方や自分にとって適切な情報か否かの取捨選択が今後ますます重要になってくる

●北陸新幹線の開通で、金沢が取り上げられる機会が多くなった。雅な都の技術を吸収した金沢は、優れた日本文化を持つ都市であることは周知の事だが、首都圏との時間的距離が近くなったと云う事で注目度が上がったようだ。それにつけても思うのが、都を意識して造られたあの平泉遺産群がナゼ「世界文化遺産」なのか不思議に思う。中尊寺や毛越寺などの文化遺産は、金沢の文化に比しあまりにも粗末な事。毛越寺は申すに及ばず、中尊寺金色堂の金箔貼りなどは金沢の金箔貼りと比べようもないくらい粗末な技術。北陸新幹線の開通が、今まで平泉を持ち上げていた方々が、本物の金沢文化に触れ日本文化の技術水準の高さに気付く良い機会になればと思います。