札幌の街の弁護士 中村憲昭のブログ

2000年登録の札幌の弁護士,中村憲昭のブログです。交通事故,離婚相続等個人事件のほか,中小企業のニーズにも対応します。

一極集中の怖さ

2018年10月10日 09時02分33秒 | 日記
胆振の地震から1か月経過しました。
幸いにして札幌は一部を除いて被害は大きくはありませんでした。
が、震災の翌日に水をもって駆け付けた厚真町や安平町、早来町などは、1か月が経過した今も避難生活が続いています。
一刻も早い復旧を願っています。

札幌は、地震そのものではなく、停電による影響が大きかったようですね。
我が家は停電だけでしたが、マンション住まいの友人宅は、電気が止まって調理も出来ないばかりか、ポンプで水を汲みあげられないことでトイレも使えなかったとのことでした。
マンションの28階に住んでいる友人は、夜が明けた午前10時からワインを開けてましたけどね(笑)

我が家は、幸いなことに電気だけで、ガスと水道は無事でした。
普段から鉄釜でご飯を炊き、鉄瓶でお湯を沸かしているので、停電中も普段と変わらない生活でした。
明かりも、釣りの師匠のおかげで、カーバッテリーと集魚灯を家に準備していたため、リビングで本が読める程度には明るかったです。
オール電化だとこうもいきません。
一極集中の怖さを実感しました。


一極集中は、時として選択の余地を奪います
オール電化がその典型です。

我が家では、昨年給湯暖房システムをコレモ(ガス発電システム)に交換しました。
非常時にも電力を発電できる機能は、残念ながら発電機が稼働していなかったので使えませんでしたが、1年使用してみて、交換して良かったと実感しています。



 ※ 今回HPをみて知ったのですが、停電中でもコレモ発電機を動かせる機能があるようです。別売りで、お値段がいくらするのか分かりませんが。


(写真が横になっていてごめんなさい。直し方が分かりません)


良かったのは、光熱費が削減されたこと、そして暖房が温かいことです。

コレモのガス発電システムは、冬季の暖房による熱を利用して発電します。

ですから、冬季の電力は自家発電である程度賄うことが出来ます。



現在、ガス代を合わせてもおおよそ18,000円~31,000円台で推移しています。

冬は暖房費がかかるのでガス代はかさみますが、その分発電量が多くなり、売電と相殺され、支払うべき電気代が少なくなります。

逆に夏は発電量がほとんどないので電気代は使っただけかかりますが、ガスは調理程度しか使いません。

結果的に夏と冬とが変わらないのが大きいですね。


これに対し、昨年11月までは、給湯・暖房も電気で賄っていました。
ほっとタイムロング8という契約で、夜間の安い電力を使ってお湯を沸かして貯めておくというシステムでした。


ただ、冷静に考えれば、必要もない量のお湯を夜中に沸かしておく必要もありません。
いわば、飲みもしない多量の湯を魔法瓶で温めておくようなものです。
お湯は使うときに沸かせばいいわけで、無駄に沸かして、保温にエネルギーを使うのは無駄ですよね。本当は。

なぜこのようなことをするかというと、原発のためです。

原発は出力調整が苦手です。

電気は貯めておくことが基本的に出来ませんので、通常は使う量に合わせて出力を調整します。
今回の地震でも、ブラックアウトの原因は需給バランスが大きく崩れたためでした。


原発が稼働している時は、夜間、余った電力を使って水を汲みあげ、揚水発電に利用したりもします。
さらに、原発に合わせて出力調整をするために、大規模な厚真の火力発電を作ったわけです。
その結果、厚真に一極集中することになり、今回の事故につながりました。


話がそれましたが、いわゆるオール電化住宅は、まさに原発のためのシステです。
夜間の余った電力を使わせるためのシステムです。


震災の後でわざわざオール電化を選ぶ人はいないと思いますが、多くの人は後悔しているようですね。
騙されたと気付いたかどうかはともかく、光熱費の高騰に悲鳴を上げているようです。


そんなわけで、私としては光熱費の削減を目的に、コレモの導入を決めたわけですが、もう一つ良かったことがありました。
それが、暖房が温かいということです。

「暖房が温かいのは当たり前だろう」と思うかもしれませんが、実際のところ、電気温水パネルは寒かったです。
特に、ボイラーから遠い2階の窓際の縦長のパネルは、全然温まりませんでした。

ハウスメーカーの人の説明だと、縦長パネルは空気が混入しやすいのだ、との説明でしたが、ガスに替えた今思えば、単なる出力不足でしたね。


考えてみれば、ガス暖房は効率的です。
ガスを熱に変えて使うだけですから。


これに引き換え、電気暖房は非効率的です。
火力にしても原子力にしても、わざわざ燃料を燃やして熱に変え、それで蒸気を作ってタービンを回し、電気にします。
危険な原発は田舎にありますが、そこから長距離の送電網を使い、送電ロスを生みながら都会に電気を運ぶわけです。
で、その電気で再びお湯を沸かし、暖房や給湯に使うわけで、ロスが多いことこの上ないわけです。



ちょっと考えればわかりますが、電気ストーブよりもガスストーブの方がパワフルです。
以前は電気代があまりにも高いうえに温まらず、さらに温めるのに時間がかかるので、弱く暖房を入れながら、厚着して寒さをこらえていました。
今は、夜間は温度を下げ、明け方暖房が入るように設定しています。
夜暑すぎることもなく、快適です。



さらに良かったことは、スマートリモコンで常時ガス使用量が確認出来るので、こまめに電気を消すようになったこと。
電子レンジやトースター、食洗器など、熱を発する機器は、照明と比較して電力消費量が多いということも分かりました。



ほかにも、お湯を貯める必要がなくなったのでボイラーも小さくなりました。


一極集中は、結果として相手に全てを委ねることになります。
便利ならばそれでもいいでしょうが、相手に首根っこを掴まれるのはごめんだなと。

携帯電話も同じです。
音楽再生機を電話と同じにする必要はありません。
iPhoneから音楽再生機能を分けてウォークマンにしてから、本来の音楽の楽しさを味わえています。




というわけで、久々の日記でした。疲れた。


中村憲昭法律事務所


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