遊爺雑記帳

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大統領が高齢であることを民主党とメディアが突然指摘し始めた

2022-06-22 01:33:55 | 米国 全般
 民主党が、バイデン米大統領はその職務を続けるにはあまりに高齢であり、辞めるべきだと指摘し始めるのは何時かを推測し合うのが、2021年初めのわれわれの職場での楽しみだったとWSJの社説。
 中間選挙で完敗を喫した後だろう、というのがコンセンサスだったが、大統領を追い出そうとする動きは既に始まっており、今年の早い時期と予想した同僚が職場での賭け金を勝ち取ったとWSJ。
 ニューヨーク・タイムズ紙は、誰もが知っていたバイデン氏が高齢であることを、進歩派の有識者たちが突然認めた内容の記事を掲載し始めた。
 これにより、追い出し運動の幕が上がり、進歩派メディアが次々と追随し、アトランティック誌が「ジョー・バイデン氏は2024年に再選を目指して出馬すべきではない。年を取り過ぎている」と主張する記事を掲載するに至ったとWSJ。
 一連の記事は、バイデン氏が高齢であることを新事実として扱った。それはまるで、同氏が急に何らかの劇的な衰退を見せたかのようだったと。WSJ紙ではなく、他紙が寄ってたかってバイデン排斥を推進していると言いたげ。。
 
【社説】破られたバイデン氏の年齢タブー - WSJ 大統領が高齢であることを民主党とメディアが突然指摘し始めた 2022 年 6 月 21 日

 ジョー・バイデン米大統領はその職務を続けるにはあまりに高齢であり、辞めるべきだ――。いつ民主党がそう指摘し始めるのかを推測し合うのが、2021年初めのわれわれの職場での楽しみだった中間選挙で完敗を喫した後だろう、というのがコンセンサスだったが、今年の早い時期と予想した同僚に祝意を伝えよう。大統領を追い出そうとする動きは既に始まっており、この同僚は職場での賭け金を勝ち取った。

 
ニューヨーク・タイムズ紙はバイデン氏は79歳と歴代で最高齢の大統領であり、任期が終われば82歳になるというこれまで誰もが知っていたことを、さまざまな進歩派の有識者たちが突然認めた内容の記事を掲載し始めた。これにより、追い出し運動の幕が上がった。バイデン氏は見た目も話し方も年相応だ。同紙による明白な事実の宣言に進歩派メディアが次々と追随し、アトランティック誌が「単刀直入に言わせてほしい。ジョー・バイデン氏は2024年に再選を目指して出馬すべきではない。年を取り過ぎている」と主張する記事を掲載するに至った

 
一連の記事は、バイデン氏が高齢であることを新事実として扱った。それはまるで、同氏が急に何らかの劇的な衰退を見せたかのようだった実際には、同氏は2019年に行われた最初の民主党大統領候補者討論会で、発言力が、そしておそらく精神力も落ちたことを示していた。その後も状態は改善されていない。民主党員らは当時非公式にそれを認めていたが、サウスカロライナ州予備選の際に、バイデン氏がバーニー・サンダース氏の指名を阻止し、ドナルド・トランプ前大統領を打ち負かすことができる唯一の民主党候補のように思えたため、バイデン氏支持で結集した。

 残りの
選挙キャンペーンは、バイデン氏が公の場に出る機会を制限し、デラウェア州にある自宅の地下で選挙活動を行うという戦略について、長々しい釈明をすることに費やされた。新型コロナウイルス感染症の流行は、(バイデン氏にとって)完璧な口実になったほか、バイデン氏がもはや、副大統領時代にわれわれが知っていたのと同じ人物ではないのではないかと大胆にも質問しようとしていた報道陣にとっても災難となった。この話題はタブーだった

 これは大統領選の歴史上、最大級のフリーパスとなった。ロナルド・レーガン氏が1980年に69歳で大統領選に出馬した際、同氏の年齢はメディアにとって対応に苦慮する懸念材料となった。同氏は1984年に行われたウォルター・モンデール氏との1回目の討論会で言葉に詰まり、酷評された。レーガン氏は次の討論会で、モンデール氏の「若さと経験不足」に関して気の利いた発言をし、メディアや国民の疑念を払拭(ふっしょく)しなければならなかった。

 レーガン氏は、あと3週間で78歳になるときに退任した。これは
バイデン氏の就任時の年齢より若い。同氏が2期目に出馬して、任期を全うする場合、大統領として最後の日を86歳で迎えることとなる。しかし、バイデン氏はトランプ氏を打ち負かすために必要だったため、2020年の時点では、この年齢に関する事柄の全ては無視されなければならなかった

 
民主党はなぜいま、対応を変えているのか。その明白な答えの一つは、世論調査でバイデン氏の支持率が低下していることであり、その支持率の低さのせいで11月の中間選挙では民主党が議会での支配を失う可能性があるためだ。問題点は、民主党の考え方でも、大統領選で穏健派として戦いながら、その後(対立候補だった)サンダース上院議員の政策課題を採用したことでもない。問題は間違いなくバイデン氏そのものだ。バイデン氏は突然、大統領執務室での負担に耐えられなくなった。そこはバイデン氏より若い人物さえ老化させてしまう場所だ。彼は自分の考えについて説明できなくなっている上、相次ぐ危機に圧倒されている

 
トランプ氏から民主党を救ったにもかかわらずいまや政治的重荷となって使い捨てられようとしているバイデン氏に対して、人々は同情に近い感情を抱かずにはいられないだろう。バイデン氏がスタッフに対して怒鳴るのが聞こえてくるようだ。「感謝の念はないのか」「バーニー(サンダース氏)や市長だったピート(ブティジェッジ前インディアナ州サウスベンド市長、現運輸長官)がトランプ氏を打ち負かせたと思うのか」「民主主義を救ったのはこの私だ」などなど。

 バイデン氏は意地を張るかもしれない。高齢の親を持つ人なら誰でも知っていることだが、彼らから車の鍵を取り上げるのは難しい話だ。バイデン氏は、一部の民主党員が望んでいるほど簡単にはワシントンを去る気にはならないかもしれない。

 
2024年の大統領選に向け、民主党内にバイデン氏に代わり得る明らかに有力な候補がいないという事情が、バイデン氏に引退を迫ることをさらに難しくするだろう。カマラ・ハリス副大統領は、間髪を入れず立候補に意欲を示すだろうが、国政の表舞台に立ってからのハリス氏のこれまでの言動はすべて、大統領にふさわしくないことを示唆している。

 
民主党はそれを認識している。ハリス氏の政治的苦悩に関して今年これまでに伝えられたすべての話から、それが分かる。こうした動きは、他の政治家が大統領選への立候補を検討できるよう下地を整える際に、ワシントンの政界関係者が使う手法だ。ただし、ピート・ブティジェッジ氏には、そんな誘いは必要ないだろう。

 
これが、バイデン氏の大統領としての能力の検証をあまりにもなおざりにしたまま同氏を候補者に指名することの代償だ。民主党は、中間選挙での大敗を免れるかもしれない。また、共和党主導の議会を引き立て役として、バイデン氏が選挙後に勢いを取り戻すかもしれない。しかし民主党が2024年の大統領選で再び勝利を収めたいのであれば、同党はワシントンの政界から遠く離れた場所での候補者発掘の取り組みを始めたほうがいいかもしれない

 一流紙のWSJが、社説に社内の職場で、現金の賭けをしたと、堂々と描くのが米国らしい。(笑)

 WSJ社説が指摘する通り、大統領選時の民主党は、サンダース氏等の左派が主流で、コロナ禍が無ければバイデン氏が圧勝の当初の下馬評だった。
 左派ではトランプ氏に勝てないので、人畜無害のバイデン氏を担いで大統領選を勝利し、中間選挙あたりでは高齢化を理由に退陣いただき、左派が主導権を獲る戦術とは、大統領選時に遊爺も賛同し当ブログでもそう書かせていただいていました。

 バイデンの民主党政府は、どんな政策を行うのか - 遊爺雑記帳

 バイデン氏はトランプ氏を打ち負かすために必要だったため、2020年の時点では、この年齢に関する事柄の全ては無視されなければならなかったとWSJ。
 
 民主党はなぜいま、対応を変えているのか。その明白な答えの一つは、世論調査でバイデン氏の支持率が低下していることであり、その支持率の低さのせいで11月の中間選挙では民主党が議会での支配を失う可能性があるためだと。

 問題点は、民主党の考え方でも、大統領選で穏健派として戦いながら、その後(対立候補だった)サンダース上院議員の政策課題を採用したことでもない。問題は間違いなくバイデン氏そのものだとWSJ。
 バイデン氏は突然、大統領執務室での負担に耐えられなくなった。彼は自分の考えについて説明できなくなっている上、相次ぐ危機に圧倒されていると。

 トランプ氏から民主党を救ったにもかかわらず、いまや政治的重荷となって使い捨てられようとしているバイデン氏に対して、人々は同情に近い感情を抱かずにはいられないだろうとWSJ。

 当初、速ければ中間選挙時にバイデン氏には引退していただき、ハリス氏に政権交代の声も聴かれていましたが、国政の表舞台に立ってからのハリス氏のこれまでの言動はすべて、大統領にふさわしくないことを示唆していると。
そして、民主党はそれを認識しているとも。
 
 これが、バイデン氏の大統領としての能力の検証をあまりにもなおざりにしたまま同氏を候補者に指名したことの代償だ。民主党は、中間選挙での大敗を免れるかもしれない。また、共和党主導の議会を引き立て役として、バイデン氏が選挙後に勢いを取り戻すかもしれないとWSJ。

 中国の南シナ海の国際法を無視した台頭に、ハリー・B・ハリス太平洋軍司令官(当時)が対抗を進言したオバマ大統領(当時)は、習近平と話し合いで解決するとして、習近平と会談しましたが、「太平洋二分割論」の習近平に押し切られ負勢に。
 その習近平を、会食後のディナータイムにシリア攻撃を伝え絶句させ、度肝を抜き、以来、米中新冷戦を優位に展開したのがトランプ前大統領。

 民主党は、バイデン氏を担いで政権奪取した時の予定通り、左派が主導権を握りバイデン氏を退陣させることが出来るのでしょうか。ハリス副大統領の器が、大統領に不適だとの評価では、誰がバイデン氏の後を継ぐのか。

 対中新冷戦時代に、トランプ氏同様にTPP復帰はせず、しぶしぶ継承した、安倍、トランプが創出した「自由で開かれたインド太平洋戦略」にたいし、新たに提唱し始めた「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」。
 前任者の功績を継ぐことを避け、自分流を産みたいへんな拘り。これも、老化の弊害でしょうね。
 バイデン氏の早期引退はあるのか。あるとすれば、後任候補は誰なのか。要注目です。まさかそんなことはないと思いますが、オバマ政権時に、パンダハガー政策をリードし、尖閣諸島防衛への日米同盟適用には反対するスーザン・ライス氏は願い下げです。



 # 冒頭の画像は、バイデン大統領




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