五つの池の喫茶店

私が日々思っている事を徒然なるままに書き綴ってみました。興味のある方はお立ち寄りください。OCN CAFEに2004年9月から記載された日記をOCN Blog人に引き継ぎ、さらにこのHatenaBlogに移設いたしました。

「SFといえば」語るにいろいろありすぎて・・・。その②星新一のショートショートについて

  先週末よりの風雨も、一昨日に台風8号🌀が静岡県内を通過したので、昨日からまた蒸し暑い状態が続いています。今はお盆休み🍆の時期、私の職場も、先週の11日から15日までお休みにとなっています。この長い休み、久々の帰省をと考えましたが、連日約20万人が新型コロナウイルスに感染するという昨今、また最近では私の周囲にも感染者が出始めたこともあり、さすがに今回は帰省は諦めました。ですので、このお休みはいつもの休みと変わらずに引き籠り生活となっています。ちなみ私以外の家族はパートやバイトでお盆休みも関係なく働いています。何だか申し訳ない気分になっています。

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、各地でイベントが自粛されてはいましたが、今年は徐々にではありますが、全国各地で予防措置を実施したうえで、各種イベントの開催されています。ただ残念なことに藤枝市のメイン行事である蓮華寺池公園の花火大会、そして10月に開催される藤枝大祭りは、今年も開催は中止となりました。

 

◆◆◆この記事の目次◆◆◆ 

 

はじめに

 

今週のお題「SFといえば」

 さて今回の記事は、今週ではなく、先週いや先々週のお題になってしまった「SFといえば」の続きです。小学校高学年、そして中学校に入っても、私の中の‟SF熱”というものも冷めやらぬことはなく、前の記事で書いたジュール・ヴェルヌから日本のSF作家へと関心が移ってきました。ただその頃から、読む本のレベルも徐々に一般の年代の子供が読むくらいになっていったのではないかと思います。

 

kitajskaya.hatenablog.com

 

 日本のSF作家で最初に興味を持ったのは星新一さん。星さんの作品、中でも作品の大多数をを占めるショートショートを知ったのは、確か小学校中学年の頃で、弟の友達のT君から弟に来た手紙か年賀状かだったような気がしますが、そこに書かれてあった物語が星さんの作品でした。

 もう今となってはタイトルは忘れましたが、内容は以下の通りでした。

 お金持ちがある研究者からある薬の開発に融資を求められるも、実際お金持ちが治験し、断られるお話で、その薬というのが、過去を思い出させる薬で、薬によってお金持ちは昔いじめられたことを思い出し、いじめの張本人がその研究者だったというオチ。

 この作品を読んで、あまりに短い文章なのに、見事なストーリー性とオチや皮肉までセットにした完成度の高さに、「このような形の作品があるのか!!」と今までになく感動し、以降、星さんのショートショートの作品を読み漁る様になりました。

 ちなみに星さんのショートショートを紹介してくれたT君は非常に頭がよく、小学校の頃は確か‟神童”と呼ばれていたのではないかなあ!?頭もさることながら習字や絵画もずば抜けてうまく、特に絵画においては、今まで彼の絵以上の水彩画を描くことのできた小中学生を見たことがなく、たぶん高校生でも彼の腕には敵わなかったのでは、と思えるくらい卓越していました。私の父親の話では、漫画家になったという噂が出たほどです。(結局この話はガセでしたが・・・。)

星 新一のショートショートの特徴

 

 この記事を書くためにNET🥅で調べたのですが、星さんのショートショートの作品の特徴として、具体的な固有名詞を使っておらず、またSEXや残虐なシーンも排除されています。また時代とともに変化する風俗や貨幣金額など、できるだけ通俗性が排除されています。そのため星さんのショートショートは地域・社会環境・時代に関係なく読めるようになっており、ご丁寧にも星さん自身も機会あるごとに時代にそぐわなくなった部分を手直ししていたそうです。

 星さんのショートショートに出てくる登場人物の名前はシンプルまたは奇妙なものが使われています。特にショートショートの主人公としてよく登場する「エヌ氏」などの名は、カタカナが使われており、これはアルファベットだと、日本語の文章の中で目立ってしまうからだと星さん本人が後に語られています。

 星さんのショートショートでよく語られるのは、未来を予測するものが多く登場すること。例えば、スマートフォンネットショッピングロボットサプリメントYOUTUBER週休3日制度などを予測させるものが作品の中に登場します。ただこれに関しては手塚治虫さんや藤子不二雄さんにも言えることなので、SF作家の宿命とも言うべきことかもしれませんね。

星 新一とは?

 

 星 新一さんは生涯で1001個のショートショートを発表しています。そしてどの作品も秀悦なことから「ショートショートの神様」として称えられています。そんな星さんの経歴をざっと紹介してみます。

 星さんは1926年に東京都文京区で生まれ、父親は知る人は知る星製薬の創業者で、星薬科大学創立者星一さん。調べてみて驚いたのですが、森鴎外とは遠縁にあたるそうです。東京大学農学部を卒業後、同大学院に入学しますが、1951年に父の星一さんが急逝したため、大学院を中退し、実家の星製薬を継ぎますが、星製薬はすでに経営状態が悪化しており、経営は破綻し、経営権はホテルニューオータニの創業者の大谷米太郎氏に譲渡します。

 この倒産劇ですが、名前は忘れましたが、星さんショートショートの文庫本でのあとがきである解説者が「星さんは会社を倒産させた作家」と揶揄していましたが、星さんにとっては、想像を絶する辛酸をなめた様で、星さん自身後に「この数年間のことは思い出したくもない。わたしの性格に閉鎖的なところがあるのは、そのためである。」と語っています。

 会社譲渡後、レイ・ブラッドベリの「火星年代記」に感銘を受けSF作家の道に進みます。以降はSF作家としての活躍のみならず、日本初のSF同人誌「宇宙塵」の創刊や福島正実さんの主導による日本SF作家クラブの創設にも参加しました。またウルトラシリーズ鉄人28号などの子供向けの特撮番組のアドバイザーとしてもクレジットされることになります。なお星さん、小松左京さん、筒井康隆さんの3人は「SF御三家」と呼ばれています。

星 新一の作品

 

 生涯に1001個のショートショートを発表された星さん。その多くは単行本や文庫本になっています。ブログの記事編集のオプションでAMAZONの商品紹介があり、そこに紹介されていた星さんの作品を下に紹介します。

 

 

 星さんのショートショートを読んだのは私が小学校の中学年から中学校にかけてでした。そのため面白いのは面白いのですが、やはり社会のことを何も知らない子供だったので、中には理解不能なシーンとがありました。

 AMAZONで紹介した上の8つの文庫本、私はすべて買って読んだことがあります。ただ1001個もあるショートショートですから、そのほとんど作品のタイトルと内容は忘れてしまいました。ただ中にはタイトルと内容を覚えているものもあり、それは私にとって何かしらの感銘を与えてくれました。

 それらの作品のタイトルは「ボッコちゃん冬来たりなば生活維持省愛用の時計親善キッスコビトおーいでてこいマイ国家ゆきとどいた生活ピーターパンの島」。パッと思いつくだけでだけでこれくらいになりました。中でもコビトは現代の日本の状況を的確に判断した作品で、少しホラーな感じはしますが、現代に生きる私たちは読む価値のある作品と言えます。

おわりに

 

 星新一さんのショートショートについて今回の記事で書いてみました。本当はこの記事にもう一つ小学校高学年から中学校にかけて、夢中になった少年を対象にしたSFノベルズについても書こうと思いましたが、文字数とモチベーションの関係でそれは次回に持ち越そうかと思います。 

 

 

 

参照:Wikipedia 星新一ショートショート

   季刊 読書のいずみ Essay 星新一 時を超えて読み継がれる理由 最相 葉月

   P+D MAGAGINE 人を知る

       星新一は予言者だった?ショートショートで予言した未来7選。

写真:無料写真素材 写真AC 窓際で読書のイメージ TOMO...

 

お恥ずかしい文章ですが、最後まで読んでいただきありがとうございます。

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