ロシアの侵攻から半年が過ぎました。
先月24日には31回目の独立記念日を迎えたウクライナ。
…自分がウクライナについてどれほど知っているのかを振り返ってみた時、あまりに何も知らないことに愕然として読んでみたのがこの本です。
『物語 ウクライナの歴史 ヨーロッパ最後の大国』(黒川祐次、中公新書)
著者である黒川祐次氏は、外務省で駐ウクライナ大使等を歴任。
この本は2002年に発行されましたが、ロシアのウクライナ侵攻を受け、改めて注目され版を重ねています。
(ちなみに私が買った本は2022年4月発刊の14版です)
ウクライナは10世紀のキエフ・ルーシ公国以来の歴史がありながら、ロシア帝国・ソヴィエト連邦、ドイツ、ポーランドなど周辺諸国の圧力によって1991年まで実質的な独立はできませんでした。
ご存じのようにロシア革命時、「民族自決」の原則で旧ロシア帝国の支配下にあったリトニア、フィンランドなどのいわゆるバルト三国や北欧諸国は独立を果たしたのですが、ウクライナは出来ませんでした。なぜならウクライナは豊かな穀倉地帯や炭鉱を有していたのでロシアが手放そうとしなかったのです。第一次世界大戦中の一時期、ドイツがウクライナを実質支配したことがありましたが、これも穀物が最大の目的でした。
そんな豊かな国土を持つウクライナも、20世紀に入って2度深刻な飢饉に見舞われました。この時も、ロシア本国の食料確保のため激しい食料徴発が行われました。ウクライナでは甚大な犠牲者が出たにも関わらず、ロシア本国ではほとんど飢饉の被害はなかったそうです。もちろん大飢饉があったこと自体、旧ソ連では隠蔽されていました。
現在、ウクライナは信じられないくらい強い抵抗を長期にわたって続けていますが、その背景には本書にあるような過酷な民族の歴史があるのではないでしょうか。
「ウクライナが独立を維持して安定することは、ヨーロッパひいては世界の平和と安定にとり重要」と著者は20年前に書いていますが、改めて今、重みを持って迫ってきます。
ぜひ、ご一読ください。
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