利島から東海汽船の新造貨客船「さるびあ丸」の旅【在りし日の貨客船ゆり丸乗船記④】 | 湘南軽便鉄道のブログ

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その他、5インチゲージ自家用乗用鉄道「湘南軽便鉄道」についても掲載。路線は湘南本線(ベランダ線・路程約0.01km)があったが現在廃止。新たな庭園鉄道敷設の構想中。

(前回記事の続き)


(利島港の東海汽船さるびあ丸)




★過去記事↓↓↓



太平洋上の離島・利島上陸。ゆり丸、高速船、さるびあ丸出入港風景【在りし日の貨客船ゆり丸乗船記③】 





東海汽船さるびあ丸で利島を出発

伊豆諸島(東京諸島)の離島・利島(としま)で、神新汽船ローカル航路から東海汽船航路東京行きに乗り換え。


12時45分利島港に到着した東海汽船の大型貨客船「さるびあ丸」。利島港を12時50分出港。


ゆっくり岸壁を離れる。

東海汽船「さるびあ丸」(3代目)は、総トン数6,099トン、全長118m、全幅17m、航海速力20ノット(約38km/h)、旅客定員は近海区域639人、沿海区域(御蔵島まで)1,343人、指定席は733席、コンテナ積載38ケの大型貨客船。2020年(令和2年)6月25日就航の新造船。


防波堤のない利島港の桟橋には、外洋のうねりが直接港内に入り込み、船体がゆっくり動揺する。

海況厳しい利島では珍しく、この日は、小型の高速ジェット船を除き条件なし就航

桟橋の突端。島の桟橋では、海釣りする人の姿をよく見かける。

外洋(太平洋)に直接面する利島港

「さるびあ丸」は、大きな汽笛を一回鳴らし、ゆっくり島を離れる。

前方には、次の寄港地・伊豆大島がくっきり見える。


6階外部デッキ



右側の窓のある細長い扉の部分は模擬売店スペース
週末の東京湾夜景航路(横浜→東京間)や、夏季の東京湾納涼船時(コロナ禍によりまだ納涼船の運行実績無し)に模擬売店として軽食や飲み物等を販売。

6階外部デッキの両サイドのオーニング(屋根)は透明で、空が見えるようになっている。




6階後部にある広い外部デッキ

ステージもあり、イベント等で使用する。






東京都でありながら、太平洋に浮かぶ人口約300人の小さな円錐型の離島・利島を後に。

利島の最高峰・宮塚山(508m)。島中が椿(ツバキ)の木に覆われている。


6階最後部

 

係船索のある船尾



さるびあ丸の航跡


大型の貨客船だけあって、揺れは微妙に感じる程度。
フィンスタビライザー(横揺れ防止装置)も装備している。


進行方向左側に伊豆半島を望む。

伊豆諸島の小さな離島・利島が遠ざかる。


7階トップデッキ

これより前は、操舵室などがある乗組員エリア

レーダーマスト


操舵室

最上階7階のトップデッキは、星空展望デッキと呼ばれ、床には柔らかいゴムチップを敷き詰め、横に寝転がって星空を眺めることもできるようになっている。

救命いかだ支援艇



大きな煙突



6階へ。


6階の展望レストラン「ミルキーウェイ」

食券制だが、セルフサービス方式ではなく、料理等は店員が運んできてくれる。


(レストランメニュー︰東海汽船公式HPより)


レストラン内



レストラン入口手前の脇には喫煙室


バリアフリー化によりエレベーターを設置


階段の大きな鏡に、東海汽船創立130周年のロゴ



5階の上級室入口




















5階の船尾

係船索





1等客室の通路


2等和室


各階中央のホール

上下船口の水密扉




船内各所には船の前方をリアルタイムで映し出すモニターを設置


特2等客室







案内所



猫船長とハロウィン飾り

日の出と日の入時刻を掲示

案内所の扉には、下り便・上り便の発着時刻も掲示

モニターにはリアルタイムの前方映像

「さるびあ丸」は、カーフェリーでなく従来型の貨客船のため、自動車やトラック用積載駐車場がなく、船底まで客室がある。現代では稀少な形態。


船底は2等和室の区間






太平洋を北上

真下の海面は濃い群青色

伊豆諸島最大の大島(伊豆大島)の西側沖合を航行

大島の南側




中央に活火山の三原山が見える。

伊豆大島は何度も噴火を繰り返してきた活発な火山島


山頂は黒い溶岩に覆われている。

約8年前に、台風による大規模土砂崩れ(山崩れ)が元町地区で発生したが、その傷痕が今も残る。

島の西側に位置する伊豆大島の中心地・元町の街が見えてくる。





5階にあるペットルーム
 

遠ざかる利島

利島の後ろに新島も見える。右側遠くにはうっすら神津島の姿も。


大島の中心地・元町を通り過ぎる。

この日は、島の西側にある元町港の海況があまり良くないので、島の北側にある岡田港に入港予定


伊豆大島では、波やうねりの状況によって元町港と岡田港を使い分ける。
ただし、前夜に東京港を出発し早朝に大島に到着する大型客船下り便は基本、岡田港に入港する。

元町の沖合を航行


進行方向左側には伊豆半島




伊豆半島の中央には天城(あまぎ)連山がそびえる。

伊豆半島の北端・熱海方面を望む。




緑に囲まれた伊豆大島


赤い溶岩の断崖

大島の北端に延びる乳が崎(ちがさき)



船内からもリアルタイムの前方映像が見られる。


5階にある特等客室

特等客室内部









室内に、洗面台、シャワー、トイレも備える。



船内に、間もなく伊豆大島岡田港に到着する旨の放送がかかる。

※2021年(令和3年)10月


★動画↓↓↓





(続く)