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エクアドル最大の水力発電所を中国が建設したが 総工費28億ドル、金利支払いだけで毎年1億2500万ドルの無謀(宮崎正弘国際情勢解題)

2023-01-26 | 国際情勢

エクアドルの首都はキト。北東へ130キロ、コカ・コド・シンクレア水力発電所は2016年に完成した。請け負ったのは「中国水利水電」集団。 総工費は当初の見積もりで22・5億ドル。このうち17億ドルを中国輸出入銀行が融資した。

融資条件は金利が7%で15年返済。つまり利息の支払いだけでも毎年1・25億ドルという途方もないプロジェクトだった。習近平南米への「一帯一路」の目玉だ。

常識だが、汚職、賄賂が蔓延り、手抜き工事、材料などの転売、政治家の腐敗は付きもの、全体の不透明さがエクアドル政界を揺らした。

水没する農家、農業補助環境保全などで予算はふくれあがり最終的には28・5億ドル。エンジニア、現場監督、労働者、機材、セメントなど一切が中国から運ばれ、工事途中でトンネル事故などが多発して痛ましい犠牲がでた。

人権ウォッチ団体は、(1)過酷な労働条件と労働者の人権(2)環境保全(3)地元民への生活保障(4)情報の不透明などが問題だと指摘した。

2018年12月に査察が入り、じつに7648ヶ所に亀裂、水漏れなどが見つかり早急な修繕が求められた。

エクアドルは漁業が発達しており水産加工が盛ん。人口は1780万人。一人あたりのGDPは@5530ドル(世銀)。通貨はなんと、米ドルである。国民の殆どがカトリック。

国際都市は西海岸のグアヤキルである。かのガラパゴス島へ行くに便利で西へ1000キロを2時間の飛行。筆者も、グアヤキルに一泊してガラパゴスへ行ったが、陽気な国民性か、町並みは落ち着いた風情があった。


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