そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

「仇に報いるに恩を以ってす」を終戦時中国人に示された瀬戸内寂聴

2021-11-13 | 平和

瀬戸内晴美が亡くなった。若い頃はいけすかない女で結構な嫌われものであった。長年不倫関係にあった井上光晴に振られてから得度し仏門に入り、寂聴と改名してすっかり変わった。自我を押さえているのか、丸くなって良い婆様になった。見事な変身であるが、寂聴さんは99歳で亡くなった。
終戦を上海で迎えている。相当な仕打ちを覚悟したが、中国の人に守られるように国に帰れたことが大きい。
中国の人に、『仇に報いるに恩を以ってす』と、中国語で書かれた色紙を渡されたという。この後も彼女のご乱行は暫し続くが、得度後は平和の大切さと人の命の大切さを説いた。
「仇に報いるに恩を以ってす」であるが、恨みを晴らすような事はするべきではないといことであるが、これは晩年の彼女の講話の根幹をなしている思われる。死刑と戦争反対は絶え間なく発信している。
女性であることや、我儘放題に生きた若い頃の経験が説得力を持っている。男女関係の講話に人気があったように思える。
戦争を知らない世代が圧倒的になり、寂聴さんは憲法九条の大切さ、平和の大切さを説いて晩年は、安倍晋三批判、安保法批判を続けていた。「美しい憲法を汚した安倍政権は世界の恥」とまで非難している。
天命を全うした寂聴さんのご冥福を祈る。

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