昨日訪れた銭湯で
停電が起きた。




わたしはもう出るところだったから
洗い終わってて。
それはよかったのだけど。




ドライヤーも使えず
扇風機も動かず、暑くて。
ボコボコゆってた、お風呂も、シーン、ってなった。




ハチなのかなんなのかわからない虫は
それでもまだ天井にいて

床には緑のカナブンがしっかと
床に張り付いていた。





他のお客さんも
苦笑いして
「もうしゃあないわー」
みたいな感じで笑って帰っていったり



ちょうどそのタイミングでやってきてしまったひとは
「もう水で洗ったるわw」
なんて、言っていたりもした。





楽しかった。



その雰囲気が、まるごと。






ありえないことが起きたけど
命とかに別条はなくって。
なんだろう、オチのあるミステリー列車とか
お化け屋敷に行ってみました!
みたいなのに似ていて楽しいのかもしれない。













不謹慎だから、なかなかいえないけど。

台風だー大嵐だーでっかい雷だー、が



昔から、なんかワクワクする。
すきだ。

















だけど、脱衣所の非常灯のあかりは
少し暗くて
やっぱりちょっと心細くて

としさんはもう出てるはずだとおもって
着替えもそこそこにラインした。






そしたら
「カナブンに頭に激突された。いたいー」って言うので

大笑いしてしまって





たぶん
光がなくなって、カナブンも
「えっ??」てなって



としさんの頭
めがけて来たんだねw
なんて。








そういえば、ご飯を食べていた時に
窓の外にいたイモリは
ぴゃーっといなくなってしまったのだけど。
あのイモリにも会いたかったな。













スタッフさんが言うには
そのあたり一帯が停電だったらしく。
窓の外は、たしかに山裾のみ、真っ暗だった。







みんな、あわてながら
しかたない、と笑っていて




ごめんなさいねぇ、と
懐中電灯を上から照らしながら言っていて



この辺で停電なんて、10年ぶりですわ、と言っていて








わたしは、妙なものを体験しているのだろうなぁ、と。
ふしぎなきもちをあじわっていた。












「たぶん、これだったら、空に星がたくさん見えるぞ」と、
としさんが言った。








駐車場は、しぬほどまっくらで
ギャーってなるほどだった。





蝉が落ちてきたらどうしよう、と
としさんにしがみついたら




この間、トノサマガエルに
わたしがぶつかられたことを
思い出したのか、笑っていた。






なぜかいろんな生き物に
不可抗力で突進されるふたりw










夜になった!と、認識できたのか 
うるさかった蝉が、凄く静かになって
かわりに、黙っていた蛙が鳴き出した。

















やまのまっくらやみはすごかった。


星が、めちゃくちゃたくさん見えた。










ちょうど、その日見てきた
「竜とそばかすの姫」の歌が
印象的で
頭にすごく残ったからだろう






ありったけの
アップされている歌を
かけたからか







帰りに見た、真っ暗な景色は



道の向こうがわはあかりがあるのに
反対側は、真っ暗だったそれは。



山のかたちが迫るように
まっくらでおおきかったそれは。



ふさふさっとした
白と灰色の
テン、のようないきものが
飛び出してきたその日は。



なんだか、違う世界に迷い込んでしまったような気がして
とても、変な感じがしたのだった。







ララライララライ
誰も知らない 名もない今を 駆けてゆくの
あの三日月へ  手を伸ばして




さぁみなさんこちらへ
どうぞ鼓動の鳴る方へ

さぁ踵を打ち鳴らせ

さかしまな世界乗り熟して






「U」という曲が、King Gnuの常田さんの
ミレニアムパレードのプロデュース
だったのだけれど


後で、ミレニアムパレードとは
(百鬼夜行)をイメージしている、と、知って



ますます、不思議な気持ちになったのだった。


















帰ってきたら、不安になったのか
パニックが出た笑







おなかを壊したとしさんは
早々に寝た。
仕事の疲れが出たらしい。





すやすやと寝るとしさんの背中や
光る頭をなでながら
少しずつ、安心を増やして





さいきん、パニックが起きたら
必ず見るようになった徳井さんの動画でも
いつものように
画面を塞ぐ猫に癒されながら
眠りについたら





なにかに
さされたのか
それとも、ストレスなのか







さいきん、ずっとこうなので
凄く困っているのだけど。




また、朝になったら
腕や足のあちこちが
ぷくぷくと膨らんでいた。