オオワシ。

日本では天然記念物
国内希少野生動植物種に指定されています。

翼を広げると
240cmにもなります。

日本では
主に北海道に飛来します。
1024px-Haliaeetus_pelagicus_HokkaidoWikipedia



オジロワシ。

国の天然記念物
国内希少野生動植物種に指定されています。
Wiki-c-ojirowashiWikipedia


どちらも
環境破壊によって
巣を作る場所を奪われ
エサの確保が困難になり
生息数は減少の一途。


そして、
北海道では、
エゾシカの狩猟で使用された鉛弾の破片を飲み込むことにより、
鉛中毒で命を落とすワシたちが
20年程前から急増しました。

鉛中毒は、
クマタカやイヌワシ、シマフクロウなどにも
被害が拡大していることがわかっています。



鉛弾で仕留めたエゾシカは、
ハンターが食べられる肉の部分だけ切り取り
残りは森の中に放置します。
その残りのエゾシカの死体を
ワシなどの動物が食べる時に
鉛の破片を一緒に飲みこんでしまうのです。
 
鉛は体内に取り込まれると、
赤血球に90%、
血漿中に10%分布し、
血流にのって身体の隅々まで広がります。

様々な臓器に障害を与え、
多様な症状を表すことが知られています。

鉛の中毒で特に注目されているのは、
中枢神経系の障害です。

神経障害は
野生動物では生死に関わる大問題になります。




北海道では
2000年からエゾシカ猟での鉛ライフル弾の使用禁止
2001年からエゾシカ猟での鉛散弾の使用を禁止
2003年からは、エゾシカの死体放置の禁止
2004年からは、ヒグマ猟での鉛弾の使用も禁止
そして
2014年からはすべての鉛弾の使用も所持も禁止しましたが、

いまだに
規制の無い本州で鉛弾を入手して
北海道で使い続ける悪質なハンターがたくさんいるのです。


ハンターは当然のことながら
鉛が
動物にも
人にも
環境中にも
悪影響であることは知っているはずです。


鉛は、
一度環境中に撒かれると、
回収は困難であり、
土中に蓄積されても
酸性雨により溶け出して地下水に入っていきます。

そのため
潜在的曝露はかなり多いと推測されています。 

鉛の血中濃度の上限は、
40マイクログラム/dlとされていますが、

実際には、
さらに低い血中濃度で多くの障害が出ています。

小児期の微量なレベルの慢性鉛被曝が
成長ホルモン分泌を変化させ、
子供の発育は知能の発達に大きな悪影響を与え、

この影響は
大人になっても続くことを警告しています。 



多くの研究では
血中鉛レベル10μg/dl増加する毎に、
子どもの知能指数が4~7ポイントずつ低下することがわかっています。

また、
鉛は発育障害や知的能力を減少させるだけではなく、
聴覚障害
手-目共同運動機能低下、
集中力の欠如、
暴力傾向など
を生じることなども明らかになっています。

軽度の鉛中毒から回復した子供の経過観察した調査研究では、
多くの例で情緒的障害が残り、
突発的な衝動的行動、
残酷な衝動的行動、
短い注意集中持続時間が
顕著に観察されたと報告されています。




北海道では鉛弾使用の規制が始まりましたが、
本州では
鉛弾の使用は野放しのままです。

鉛は、
巡り巡って私たちの体内に入っていることが
すでに証明されています。



鉛中毒は、
静かに
ゆっくりと
気が付かないレベルで進行していきます。

これは
ハンターだけでなく
一人でも多くの人に考えてもらいたいこと。

鉛だけでなく、
日用品の中にも
自分自身や環境
そして動物たちを苦しめている物質を
私たちは
毎日垂れ流しにしています。


貴重なワシたちは、
自らの命を引き換えに
私たちに大切なメッセージを送ってくれているのです。









今日もありがとうございます。
ブログランキング参加しています。
応援クリックお願いします。

人気ブログランキング