右ヒザ前十字靭帯損傷の大ケガからのリハビリを経て、ランニングとボールを使う練習を再開した鹿島の伊東幸敏。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
「現在は7、8割ぐらい。ここからガンガンとキツイ作業をしていきます」
鹿島アントラーズが始動した1月15日、右ヒザ前十字靭帯損傷から復帰したDF伊東幸敏が別メニューではあるものの久々にサポーターの前で走る姿を見せ、さらにステップを踏んだあとに軽くボールを蹴る練習に取り組み、その感触を楽しむように汗を流した。
「ボールを蹴るだけで楽しいです」
全員が揃うなかをランニングしていると、いろいろな選手、スタッフから声を掛けられ、伊東も自然と笑みをこぼした。
「あれは走っていることへの笑顔ではなく、周りからチャチャを入れられての笑顔でした」
8月25日の練習中に負傷し、右ヒザ前十字靭帯損傷と診断された。手術を要す大ケガで、全治約6か月。厳しいリハビリを乗り越えて、ここまでは順調に来たと言える。すでに始動の1週間ほど前から、鹿島の練習場で自主トレをしてきた。とはいえ戦列復帰に向けて、むしろ、ここからが乗り越えていくべきいくつもの高い壁が待っている。
「7、8割ぐらいのところまでは来ています。ここからはガンガン動いて、元のサッカー選手らしい体に戻す作業に入ります。ひたすら、ガンガンやるだけです。やっと、地味な作業が終わって、ここからはキツイ作業をしていきます」
ようやく、先のほうにある光がうっすら見えてきた段階だ。上手くいけばシーズン序盤には戦列に戻れる。ただ、伊東が目指しているのはピッチに立つだけではない。さらにその先、鹿島の勝利に貢献すること。西大伍がヴィッセル神戸に移籍し、ケガを抱える内田篤人もシーズンをフル稼働するのは難しい。25歳の伊東の力が鹿島には不可欠だ。
2019年、伊東がその「勝利」に向けて、しっかりステップを踏み込んでいる。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI
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ボールを蹴れるところまで復帰してきた伊東。
今シーズンは西が移籍したことで、内田が主となると思うが怪我を抱えていることもあり、伊東にも多くの出場機会があると思われます。
彼の激しい上下動は日本でもトップクラスだと思いますし、年々クロスの精度が向上していると感じていたのは私だけでは無いはずです。
ただ前への突破だけでは読まれつつあり、対応策を取られるのも時間の問題でもあります。ここは中への切り込みやシュート、ドリブルを会得してもう一皮剝けてほしいと切に願います。
静岡学園のキャプテンはこんなもんじゃないと、全国に見せつけよう!!
頼むぜ伊東!!
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