選手たちには拍手を送りたいけれど、

IOCの役員たちは最悪だった。

 

IOCの上層部は、

原爆の祈りを行ってくれ、という日本の願いを断ったようだ。

オリンピックは平和の祭典ではなかったのか。

 

八月六日、という峠三吉の詩がある。

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あの閃光が忘れえようか!

瞬時に街頭の三万は消え

押しつぶされた暗闇の底で

五万の悲鳴は絶え

 

渦巻くきいろい煙がうすれると

ビルデイングは裂け、橋は崩れ

満員電車はそのまま焦げ

涯しない瓦礫と燃えさしの堆積であった広島

 

やがてぼろ切れのように皮膚を垂れた

両手を胸に

くずれた脳漿を踏み

焼け焦げた布を腰にまとって

泣きながら耗れ歩いた裸体の行列

 

石地蔵のように散乱した練兵場の屍体

つながれた筏え這いよりか折り重なった川岸の群も

灼けつく日ざしの下で次第に屍体とかわり

夕空をつく火花の中に

下敷きのまま生きていた母や弟の町のあたりも

焼けうつり・・・

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昭和天皇が戦いを続けようとする軍部の反対を押さえて

個人的な意思を示されたのが、終戦の決定だった。

あれがなかったら

米軍によって終戦の日に

東京に原爆が落とされていた。

 

<今の運勢>

「履」。決まりをはみ出さずに踏み行う。何事も慎重に、冒険をしないように。