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昭和のプロレス:不思議な改名

2022-01-21 06:29:59 | 日記
起死回生の策

 「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」では主役を支えた脇役達の活躍を振り
返っています。
今週登場するのは「正真正銘の貴族、ロード・ブレアース」です。
 その名がプロレスファンに親しまれたのは馬場率いる全日本プロレスでした。
と言っても現役のレスラーではなく初代PWF会長としての立ち位置。
タイトルマッチなどの立会人を務め権威付けをしていました。
 現役のレスラーとして日本にやって来たのは昭和34年のこと。
それまで異常人気に沸いたプロレスでしたが前年から人気に陰りが見え始め、
タイトルマッチでも満員にならない状況が続いていました。

 そこで力道山が仕掛けたのが世界の一流レスラーを一堂に集めて総当たりを
するワールドリーグでした。
ファイトマネーなどの莫大な資金は三菱電機がサポートし、5月21日の東京都
体育館で開幕戦が行われました。
 折からの月光仮面人気にあやかった覆面姿のミスターアトミックを一般紙が報道
する効果で15000人の大観衆が集まり、3000人以上が入りきれない程の大人気。
起死回生に成功したのでした。

意外なタッグパートナー

 開幕戦でブレアースはアトミックと対戦し、凶器入り頭突きで血だるまになり
ファンの興奮を煽ります。
翌22日には一転してエンリケ・トーレスと華麗な技の応酬。
変幻自在のファイトスタイルでシリーズの盛り上げに貢献したのでした。
 61年1月6日に再来日し、台東体育館での開幕戦に出場します。 
しかし何故かリングネームは「ミスターX」。
 当時の資料はほとんど残っていませんが、「日本プロレス70年史」にはリング
風景が載っています。
そこにはタッグパートナーのラッキー・シモノビッチと並ぶ素顔のブレアース。
 マスクマンに変身したわけではなさそうですが、では何故ミスターXに改名した
のか理由が分かりません。
 混乱を招くのはこの年4月開催の第3回ワールドリーグの決勝に進んだビル・
ミラーが黒覆面を被りミスターXを名乗っていたこと。
凶器入りのヘッドバットで力道山を大流血に追いこんだ悪の権現と同じリング
ネームで、同じ頃に日本マットに登場したのは単なる偶然なのか、何かしらの
意図があったのか。
全くの不明です。

 ブレアースと言えば馬場との強力な繋がりが印象的で、猪木との縁は思い
つきません。
ところが意外な関係がありました。
 それは力道山の死後、猪木が初の海外遠征に旅立った64年の話です。
3月9日に羽田をたちハワイに到着すると18日にはイヤウケア・トシ東郷
とのタッグマッチに出場。
 この時パートナーを務めたのがブレアース、更に25日にもタッグを組んで
います。
 猪木は26日から本土に戦場を移すのでたった2回限りのパートナーでしたが、
初めて海外で組んだ相手が実はブレアースだったとは意外です。

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