歩きたくて必死にリハビリをしている人に、「歩けるか歩けないかは問題ではない」というのは非常に酷です。でもこれってある意味真理なんですよね。
歩きたくて歩きたくてしょうがなくて必死にリハビリをしても、なかなかその効果が出ないとき、普通の人ならもうリハビリをしたくないと思ってしまいます。でもこれって、歩きたい気持ちとセットになっているのです。すごくそう思って、それでもダメだから落ち込む。しかしここで最初から「歩けるか歩けないかは問題ではない」と思っていたらどうでしょう。どっちでもいいけれどリハビリは続けると決める。そんな心の状態なら、なかなか効果が出なくても不満にならない。逆に一年前と比べてほんの少しでも良くなっていたら、それを喜べる。そう思いませんか?
実はそれだけではなく、心の研究をしていると、こうした負の心がリハビリの効果を悪くすることがわかっています。不安を抱えれば抱えるだけ実現が遅くなるのです。とは言え、なかなかそのような精神状態に持っていくのは難しいですよね。実際、歩きたいと思わなければリハビリを続けられない。この矛盾をどうすればよいのでしょう?
要は必死に思いすぎなければ良いのです。絶対こうならなければならない、ではなく、
「こうなったらいいな、でも、ならなくても構わない」
みたいな。
これは自分に向かって書いています。2018年に再びギターが弾けなくなってからもう3年。弾けなくなった頃と比べれば格段に進歩していますが、まだまだ人前での演奏に復帰するほどではありません。なので今私は、弾きたいという気持ちを手放せるように努力しています。
この文章をすべての夢を追いかける人に送りたいです。