ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

「かかりつけ医」の根本的な問題

2021-09-21 10:29:20 | その他
このところ新型コロナの感染者数は順調に減少しています。

ただし急激に拡大した頃と現在で対策が変わっているわけではないのに、なぜ減少しつつあるのかわからないところがやや不気味でもあります。

コロナに感染したかもしれないというときに、どこに相談すればいいのかが問題です。国や自治体、その専門家は「かかりつけ医」を推奨していますが、かかりつけ医とは何か、どこにあるのか分からない人が大部分ではないでしょうか。

私自身を考えても、子供のころはよく病気になりかかりつけ医は確かに存在していました。しかし中学高校と大きくなるにつれ、病院に行くような病気にはならなくなりました。

結婚して子供ができてから、子供が病院に行くことは増えましたが、近所の小児科医でありとてもかかりつけ医とは呼べない気もします。

60代になってから喘息になり、近くのクリニックで吸入薬をもらっていますので、現在はかかりつけ医と言えそうです。つまり20代から50代ぐらいはかかりつけ医がいなかったのですが、多くの人が同じではないでしょうか。

日本医師会はホームページで、国民にかかりつけ医意を持ちましょうと呼びかけています。またその定義として、「何でも相談できるうえ最新の医療情報を熟知し、必要なときには専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健福祉を担う総合的な能力を有する医師」としています。

難しそうなことが書いてありますが、要は医師であればだれでもこの定義に当てはまりそうです。コロナの現状は、相変わらず自宅療養者の数は多く、これにいかに対処するかで国などもかかりつけ医を曖昧なものから制度化しようという動きもあるようです。

政府が6月にまとめた骨太の方針21(経済財政運営と改革の基本2021)には、感染症を機に進める新たな仕組みの構築という項目で、「かかりつけ医の機能の強化・普及などによる医療機関の機能分類・連携の推進」という文が入っています。

日本医師会も「かかりつけ医研修制度」を実施しており、こういた制度がしっかりしつつあります。しかしこの方向が変に進むと、患者があらかじめ登録した医療機関に受診が限定されるといった、いつでもどこでも受診できるという現在の保険制度のメリットを損なう恐れもあるような気がします。

こういった制度がすべての国民を対象に進むとは思えませんが、コロナ禍といういわば非常事態ですので、かかりつけ医制度を進める良い機会なのかもしれません。

それでも何の病気もない若中年層が、医師に相談しに行くということも考えにくい気もしますので、どう進めていくのか注目したいと思っています。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿