遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

ふくら雀

2022-01-17 16:22:00 | 日記

令和4年1月17日(月)

寒 雀 : ふくら雀

寒中と言うか極寒の頃に見かける雀

寒いので空気の層を厚くするために、全身の羽毛を膨らませ、

丸くなっている。これを「ふくら雀」という。

冬は着ぶくれたような姿をして、じっとして居たりする。

枯れ木に止まっている雀、雪晴れの朝等の雀は共に愛らしい。

雀は一年中人家の近くに棲み、人の威を利用して自分達を守っ

ているのに、一番人になつかない鳥であろうか、、、。

然しながら身近な存在で、人々は紋所や模様に親しく描いて

用いられている。

この冬、下に在る公園では、雀を殆ど見かけていない。

鴉は、早朝からゴミ袋を漁る姿をよく目にするが、、、、

名古屋港ガーデン埠頭へ散策に出掛けてみると、、居た。

鳩やユリカモメに混じり、雀が餌を啄んでいた。

以前見かけた事のある、叔父さんが餌(パンの葛等)を与え

ていた。 群がる鳥達の周りに、鴉は居なかった、、、、。

 

最近、日本中で雀の姿を見なくなったという話題が上る。

昨年(2021年)の10月に、環境省が日本鳥類研究所の

協力を得て雀の個体数の調査を行った。(20年毎に実施)

前回(2002年)調査のスズメの個体数は3万1159羽、

今回は、2万628羽と、約1万羽も減少した。

燕やその他の小型の鳥類も減少は著しいとの事。

(半面、アヒル、鴨などの大型の鳥は絶滅危惧種としての保護

対象となって居り、微増しているとの事)

雀の減少の一つが、餌となる穀類を作っている農地が野菜等を

栽培する畑地に替わった事が上げられている。

次に人間に依る環境開発があげられ、過っての茅葺き・瓦屋根

等の家が減少し、軒の庇など雀が身を隠し巣造りをする隙間が

なくなった。更にマンション・ビルなど鉄筋コンクリート造が

増え、道路が舗装され生餌の数が減っている。

雀の棲む居場所がどんどん減っているのも要因の一つであろう。

スズメは雑食で、パンや菓子の屑なども食べるが、都会では鴉

が増え、雀の餌場は追いやられてしまった。

スズメなどの小鳥の個体数の減少は世界共通の問題となっている。

欧米の国々では、過去30年間に小鳥の個体数が50%以上減少

しているとの報告がある。特にイギリスでは90%も減少して、

ロンドンでは殆ど雀の姿を見かけぬという。

その原因は様々に在るが、一番は地球温暖化の影響が上げられる。

環境の変化で生息地の減少や、農地の後退で餌場が減った事も。

気候変動、大気汚染、森林火災、蝗(バッタ)の大量発生により、

穀倉地帯が壊滅、住宅家屋の改造も要因と言われている。

亦ペットブームとやらで、犬、猫などが増え、野生化した動物が

小鳥を捕食する、、、、、、、。

 

フランス政府では先ごろ、愛鳥家団体等に呼びかけて家庭の庭や

公園などに、巣箱を提供して「雀を増やそう」運動を始めた。

これは冗談ではなく、本当の話である、、、、、。

 

今日の1句

とんとんとふくら雀の弾みをり   ヤギ爺



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