セントバーナードのキングスウッヅ犬舎雑感

犬種の正しいタイプを求めて46年
世界に通用するセントバーナードの作出と啓蒙

第三回キングスウッヅセントバーナード家族会より

2017年06月01日 19時11分27秒 | 繁殖の手引き

5月28日日曜日


 

滋賀県琵琶湖湖畔ビーチカフェ「くつろぎ」にて3回目の家族会を開催した。
他のグループの方々が開催するオフ会とかワンワンパーティーと比べると小さな小さなパーティーであるが異犬種同士の集まりでもなく雑種セントバーナードの集まりでもない。
純粋スイスアメリカセントバーナードの集まりでありキングスウッヅセントバーナードの親戚同志の集まりである。

今年も生後2か月のサウロ君が加わりしきりに愛嬌を振りまき一層の楽しさを参加者与えてくれた。

☚サウロ君2か月
繁殖者
四国香川県Jon Hanako さん
後ろの犬は、サクラ(奥井慎吾さん所有)

毎年のことであるが今回もまた、家族会開催にあたり地元の奥井慎吾・レン夫妻に幹事を引き受けていただき、身重な奥さんに小まめに動いていただきスムースに開催できたことは、感謝この上ない気持である。

写真は、☚
Secretary Okui Family
左の犬は。モモジロウ♂(MOmojiroh♂)右は、さくら(Sakura F )次回の発情には、仔犬を産ませてみたいとご家族は、張り切っている。

 

私の家族会の楽しみは、飼い主の皆さんとお会いできることも楽しみであるが、それ以上に当犬舎出身の犬たちの成長具合と私の交配計画の結果を観察でき交配計画の反省点と推進点を垣間見るのも楽しみの一つであり、今後の交配計画に役立させていきたいと考える時間も楽しみの理由である。

今年は、去年この会場で金沢市の愛好家の方に「与作」と呼んでいた仔犬を手渡した。その後飼い主さんの名付けた「さだはる」に変更になったがフィンランドからの注文で残しておいたが輸送費がとてつもなく高かったのでキャンセルになったが当犬舎で残しておいても悪くはないなと思っていた仔犬であったのでその後の成長ぶりと出来具合が気になっていた。

同じく金沢市に住んで長らくセントバーナードを飼育しておられるボスママがさだはるがどこかで遊んでいるのを見て電話で「バランスが良くきれいな犬を見たけどお宅からの犬でない?」と問い合わせががあったことがある。
車を運転していて強い印象を受けるほど好ましい成長を遂げているのか?と、
とても楽しみにして今回参加した。さだはるは、未だ1歳5か月の成長期である。純粋スイスアメリカセントバーナードは、日本在来の多くのセントバーナードと比べると成長進度は、遅く生長期間がその分長い。
そして”ひょろひょろ”としているように見え、”なんだ、あそこの犬は、ひょろひょろだ”とか、”グレイトデーンみたいだ”。”チンケな犬だ。”と、嘲笑して宣伝してくれるレベルの低い初心者並みの愛好者がいるが、ご自分の犬をよく見て他人の犬を語れ!と認識の転換を勧めたい。
どんな批判やケチを付けられようが心配ご無用である。
その証左として次の写真をご覧いただきたい。
この写真は、奈良県苗代家のサン君の1年2か月頃の写真である。
恐らくオーナの方も純粋スイスアメリカセントバーナードを飼われるのは、初めてでこの成長過程に心配されたかと思う。それまでは、先代のセントバーナードは、日本在来セントバーナードで早く大きくなりがっちり短期間で身体成長が固定したと思う。
奥さんからメイルで写真が送ってきた時に「1年前後で肉をつけるな。今はバランスよく体高の成長を心掛けて欲しい。」と返答した記憶がある。(アメリカのショーブリーダーでは、当たり前の事)
現在4歳4か月の完熟期にに入ったサン君の立派な姿を見るときに「あー私の交配計画は間違っていなかった。」と安堵している。次の写真は、先日の家族会での写真である。ひょろひょろ感がなくなり肉が付き体高体長のバランスも良く筋肉の発達した
がっしりした身体に出来上がっている。

そんなわけで「さだはる」も来年再来年には、がっしりした筋肉がより発達し、しなやかにショートヘアー独特の体質の堅い犬に成長するのは、言うまでもない。

サンとサダハルは、同じような血統の組み合わせでアメリカRevilo犬舎の血を引く伯父・甥の関係にある。

一方
舞鶴のジョニーは、La Casa犬舎の血液を承継しているクラシックタイプのセントバーナードである。
滋賀県の雷電もジョニーの兄弟で頭部の造りはスタンダードの要求に近く素人受けのする愛くるしい顔立である。

ジョニー」も「雷電も当犬舎にいた、Am.チャンピオンのジョナサンの顔・体型によく似ている。当犬舎のX‐デイも母親がジョナサンのラインを引いている子供なのだが父親にパウルがかかているため顔がいまいちで田舎侍のままである。

「ジョニー」も「雷電」も6歳となり活気のある歳から少しづつ遠ざかるようになってくるが見た目は、まだ若い。

チビ犬「サウロ」は、血統的には、サンやサダハルに近い。飼い主の奥さんは、顔の造りが違う、と言っていたが体型もそのうちに成長過程にもその違いが分かると思う。血統の違いが明確に解るという事は、それだけしっかりとした系統繁殖が繰り返されてラインの特色が結果的に顕出しているということの裏返しえある。
この系統的な掛け合わせというのは、欧米諸国のセントバーナード先進国では、当たり前のことで格別当犬舎が優れているわけでも何でもない。
これらの先進諸国では、ある程度セントバーナードに精通している人が犬を見ただけで写真であろうと実物であろうと「何処どこの系統の犬だ」と判断できる。
日本では、殆どの繫殖を繰り返している人たちは、繁殖屋であろうが内職繁殖者であろうが出たとこ勝負の無計画な組合わせを繰り返している。
一部の志のある繁殖者は、”外﨑に倣え”とばかりに繁殖犬の固定化あるいは、特徴化を目指しているという話を聞いたことがあるが考え方としては,王道であるが雑種犬を固定化して特徴化しても雑種は、雑種でしかない。全く無意味無駄な労力である。
どうせその志を生かすのであれば、純粋犬(イギリスセントバーナード犬種あるいはスイスアメリカセントバーナード犬種)の純粋化を目指しなおかつ犬舎の特徴化づけた固定化を目指すのであれば傾聴に値する努力だと思う。
更に言わせていただくならば、
在来の日本雑種セントバーナード繁殖者たちは、血統的な悪性遺伝子の淘汰に殆ど無関心か無視を装っている。
例えば遺伝的疾患を継承しないように留意するのが繁殖を繰り返す上で重要なことであるにもかかわらず、直近の血縁に癲癇病が原因でないかも知れないが、癲癇病で死んだと言われている直近の牡犬を交配に使用する等言語道断である。その他水頭症、先天的な悪性股関節形成不全(異常)症、等は、遺伝的疾患であるとしか考えられない。

☚ 写真は舞鶴市のジョニー/サウロファミリー
この写真の中にい匹のセントバーナードと一人のお嬢様が両サイドに写っているが犬は、モモジロウ女性は姫路市からのお客さんである。

このご家族、今回は、到着が一番乗りでこれまでの遅刻常習犯の汚名を挽回した。
このジョニーが関西北部地区のやんちゃ横綱で、南部地区の横綱は奈良のサンである。昨年の秋場所では、両者がっぷりのガチンコ勝負がが見られたようであるが、今年はそんなこともなく平和であった。・・と思いきや

とんだ新人が現れた。
しかも牝である。更に驚くことに、最高齢9歳の兵庫加古川市の”ジーナ”おバーチャンである。
当犬舎に居たAm.チャンピオン、クエイカージャックの最後の仔である。
9歳にもなってオスであろうがメスであろうが喧嘩を売るとは、これ迄も経験がない。
人間もそうなのか?
もしそうだとするならば、自宅にいるときは、ヘルメットを着帽せねばと押入れからヘルメットを引っ張り出そうと思う。
我が家には、ブルドックみたいな95歳のバー様とその娘が権勢を誇っているから・・・
写真は、加古川市のジーナファミリー⇩

来年もまた是非元気な姿を見せて欲しいと、他の参加者共々、願っているに違いない。

追記
次回の家族会は、例年とおり姫路市の宗實先生宅で開催予定である。
日時は、11月12日日曜日の予定であるが宗實先生の了解が問えていないのであくまでも予定である。
幹事は、今年もまたルルコ姐さんにお願いすることになるがよろしく。
詳細は決定次第幹事の方からファミリー宛にご連絡する。

以上
長文のご購読ありがとうございました。

 


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