セントバーナードのキングスウッヅ犬舎雑感

犬種の正しいタイプを求めて46年
世界に通用するセントバーナードの作出と啓蒙

交配適期

2016年03月26日 01時18分03秒 | 繁殖の手引き

本州各地では、あちこちからサクラの開花情報が聞かれるが、ここ札幌番外地では、今朝も10cmほどの積雪。

(写真は、我が家の東側庭と南側にある高さ5mほどの防風林を兼ねた土手)

アメリカでは3月23日は、「仔犬の日」として祝日であるが、丁度30年前のこの日我が家族は福岡県飯塚市からセントバーナード5頭ビーグル1頭シマリス1匹を連れて十勝帯広空港に降り立ち北海道河西郡芽室町に夜逃げしてきた記念日である。
転居先もしばらく空き家であったので門から玄関まで7~80cm積もった雪を押し分けながら歩いたことを思い出す。

さて11月13日にキングスウッヅファミリー会を開催し地元の桃次郎、さくらご夫婦のご尽力を頂いたお陰で多数のワン君と多くのご家族が参集いただいたことに改めて感謝いたします。
次回秋のファミリー会は、姫路市宗實石ご夫婦のお庭をお借りして11月22日が如何かなと考えているが皆さんのご意見をうかがって決定したいと思っている。

(写真は、前回の会場ドッグカフェー「くつろぎ」のバルコニーでくつろいでいる苗代さん所有のサン君 撮影は、明石市よりルルコ

お姐さんの友達Tokudaさんに今回は、多くの写真を撮っていただいた。)

これから先が本題であるが、繁殖などには、全く関係ない方は、あるいは、興味のない方は、時間の無駄と労力の無駄であるのでお読みにならないほうが良い。
先週と今週来週と交配の連続である。当犬舎の犬も含まれるが遠く横浜からと道内の犬が重なってきているから忙しい。
当犬舎以外の犬は、出血を発見してから何日目だと言って持ってくるが私は、その日時は、あまり参考にしてはいない。現に横浜からくる犬は、彼らの認識では、出血から12日と14日目とか13日と15日目と言って慌てて羽田から飛んでくるが1回も彼の指定日通りに的中したことはない。大体1日か2日遅い日付が正解の場合が多い。しかし彼らが言っている日付は、目安にはなる。

(写真は、牝犬所有者のいう日から数えると16日目の交配)
当犬舎は?というとまず出血の初日など気にしたこともなく今日で何日目ということも計算したこともない。すべて犬任せである。当犬舎の種牡でショーにも活躍したパウルは、交配適期にならないと雌犬に交配意欲を示さない。こんな例もあった。ある方が「今日で13日目」と言って雌犬を連れてきたがパウルは、臭いは、嗅いだが全く雌犬に興味を示さずさっさと自分の寝床に戻ってしまった。その日は、あきらめ翌日、乗ることは、のり連結は、したがあまりやる気のない交配で私が命令したので乗ったという感じであった。人間でいうなら「義理マン」というところであろう。
3日目は、積極的に意欲を示し連結をして交配が完了した。そして2か月後には11頭の仔犬が生まれ交配定期は、16日目にあったと思われる。 

このように私は、犬任せ即ち「雌犬の陰部の状態」「雄犬の興奮度」等で交配適期か如何かを判断している。また牡犬たちの遠吠えも参考にしている。適期が近づく当犬舎の雄犬は、夜鳴きをする癖がある。

世間では、スメア検査で適期をとらえると良い。という人もいるがこの方法は、私は信用していないしドブに金を捨てるようなものである。試薬の色の変化を調べる技法であるがセントバーナードという少ない臨床犬で更にスメアテストなるものの臨床例の少ないものを獣医といえどもまず的確には、とらえ切れるはずがない。
もう一つ最近利用されているのが血液検査による交配適期の検査である。これは、アメリカでは、20年ほど前からよく利用されている確率の高い検査方法であるが結構日本では高額の検査料であるアメリカの3倍の検査料を取られる。血中の蛋白質の変化を3回血液を採取して判断するものであるが経験豊富な獣医の診断だとかなり高い確率を残している。アメリカの友人たちはほとんど妊娠しなかったことは、ないという。

話は、余談になるがあるところでこんなことを聞いた。
雌犬の交配に交配料を払たのに妊娠しないのでお金を返金しないのは、「詐欺」だということである。
私は、それを聞いて一瞬面食らった。
確かに雌犬所有者は、子どもを造りたくて事前に有償で交配依頼をするので牡犬所有者が交配適期か如何かを確認しないで交配し妊娠していないのは、交配適期を雌犬所有者に騙してお金だけを取ったというのだから詐欺だという結論のようだ。
なるほど。一理ある話だと思った。
一般論から言うと種牡所有者は、雌犬所有者からの交配依頼で交配するのであって雌犬所有者が今日で何日目だからお願いします。と言って交配するのが通常のルールであって漠然でしか交配適期を掌握していない。私は、妊娠するかしないかは、牡犬とうまく連結して射精をしたのなら雌側の責任範囲であって、雄犬がすでにどこかの犬に妊娠出産の経験をさせていれば使用した雄犬側には責任はないと説いている。
そこで私は、常々童貞の犬を他人の犬に交配をするときは、有償の交配料を取るべきでないといっている。なぜなら子供を作る能力のある精子かどうか健全な子供を造る遺伝子かどうかを確認していないのであるから良識ある種牡所有者ならそれこそ詐欺と言われかねない初体験の種牡の交配料として金品のやり取りはしないであろう。

 

 

 



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