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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



<スポーツ雑感+ 2024/3/8>
第170回芥川賞受賞作、九段理江さんの「東京都同情塔」という小説の中では、あの「ザハ・ハディドの国立競技場」が建っている。主人公の建築家は、隣のホテルの部屋で、「黄昏時に刻一刻と表情を変えていくスタジアムの屋根に陶然と浸り」ながら「ザハ・ハディドが東京に遺した流線型の巨大な創造物からは、何か特別な波動みたいなものを感じずにはいられない」と語る。ぼくはというと、すでに何度か、今の国立競技場に足を運んでいるが、建築物として何の魅力も感じないし、まして「特別な波動」なんて感じたことはない。観戦のためのスタジアムとしても最低クラスだ。小説を読んだ後、あのザハ・ハディドの国立競技場が完成していたらどうだったのだろうかと、あらためて想像を膨らませた。小説の一節「民主主義に未来を予測する力はない」が、重く心に残っている。


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