勤め人の頃、新卒の社員、中途採用の社員を、
教育する係りを任されていた。
一番最初にレクチャーしたことは、
個々の社員として、何を求められているか。
新卒の方は、会社人としては全くの白紙だから、
聴く話はすべて、新鮮。
しかし、中途採用の人は、前職経験があるから、
そこで学んだ事との比較が必ず行われる。
１日の研修が終わって、感想を書いてもらうこと、
加えて、話してもらうことを決めていた。
感想だと思ったことが書来やすいが、
話すとなると言いづらいこともあったろうと思う。
感想文で、また話で、印象に残ったコメントは、
「仕事に対する考え方」について、
研修初日に聴いたのは、初めてだということ。
私自身は、仕事を覚える、会社に馴染む、
それよりも、仕事に対する意識、組織に対する姿勢を、
明確にすべきことが、
社員研修の最も重要な事だと考えていたので、
このスタート地点を無視する、曖昧にすることは、
考えられなかったなと今も思う。
今も、コンサルティング初日、あるいは、そのプロセスでは、
このような意識の持ちよう、
姿勢については最も重要視している。
組織で、仕事から何を学ぶか。
仕事をする上で、何が大切か、
周りとの関係性構築とは、どういうことか。
ここを知らずして、意識向上はありえないと。
専門性。
これは、この意識をベースに成り立つ。
スキルアップは、能力向上。
能力とは、その人が持つ意識の質をベースに、仕事術が磨かれるもの。
意識が高くなく、仕事術が洗練されることはない。
新人とて、プロとなる。
これは、プロとして、新米なだけである。
その評価が待遇なら、何を持つべきかを明確にすることが、
組織の人事に関する仕組みの第一歩である。
社員教育もまた始まりはあるが、終わりはないのである。
絶えず、アップデートがあるのみ。
意識改革を続投しよう。
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