- 前ページ
- 次ページ
オスグッド(オスグッド・シュラッター病)は、スポーツをしている思春期のお子さんに多くみられる膝下の痛みで、成長痛と呼ばれることもあります。
痛みが出る部位は、膝の皿の下で脛骨粗面という部位です。
【文献より】
男子サッカー選手240例(11~13歳)を対象にした研究によると、オスグッドを発症している選手は、大腿四頭筋柔軟性の低下(太もも前)が見られると報告されています。
文献:鈴木英一 , 齋藤知行 , 森下信 : Osgood-Schlatter病の診断と治療 . Osgood-schlatter病の成因と治療.予防 , 身体特性と成長過程の観点から . 臨床スポーツ医学 , 23 : 1035-1043 , 2006 .
当オフィスにも、整形外科でオスグッドの診断を受けている少年少女が相談に来ることがよくあります。
実際にオスグッドを起こしている人の【膝関節可動域を測定すると屈曲可動域が減少 : 膝を曲げる範囲が減少】している事が確認できます。
膝の屈曲(曲げる)可動域が減っているということは、大腿四頭筋(太もも前)の柔軟性が低下しているということです。
この結果を受けて一般的には、大腿四頭筋のストレッチをしましょう!となります。
しかし、私は大腿四頭筋の柔軟性が低下している原因は大きく2つあると考えています。
そして、現場で受ける印象は、大腿四頭筋のストレッチが適応になるケースは案外少ないのではないかということです。
大腿四頭筋の柔軟性が低下する原因として考えている2つのケース
○大腿四頭筋が短縮しているケース
○姿勢の問題で、大腿四頭筋が過伸張(伸ばされすぎ)して緊張しているケース
上記2つの内、姿勢の問題で大腿四頭筋が伸ばされすぎているケースが圧倒的に多いように感じます。
例えば、骨盤が後傾しているケース
赤色は大腿四頭筋(太もも前)
黄色はハムストリング(太もも裏)
オレンジ色が骨盤の回転方向(骨盤後傾)
このケースでは、大腿四頭筋が伸ばされ過ぎていますので下記の現象が起こる可能性があります。
・膝の屈曲可動域の減少
・大腿四頭筋が伸ばされ過ぎて、膝の皿下を引っ張り負荷をかけ痛みが出る
このようなケースでは、大腿四頭筋ではなくて、ハムストリングス(太もも裏)をストレッチすることで大腿四頭筋の過伸張を緩和することが期待できます。
実際には、しっかりと姿勢を分析し、それぞれのケースに対応した姿勢改善をおこなうことが大切ですが、現場での経験からハムストリングス(太もも裏)の緊張が原因になっているケースが多いように感じます。
オスグッドで悩んでいる人は、太もも裏のストレッチを試してみては如何でしょうか。
改善例
◆化粧品は食べられるのか?
◆逆に、食べられるものは皮膚に付けても安全か?
お盆休みなので、普段の仕事とはちょっと違う分野のことを書いてみます。
前職は、今とは全く関係ない化粧品の技術者をしていました。
化粧品って食べられるのかな~ということを考えていきます。
とはいっても、食べる為に化粧品を買うという人はいないと思いますが・・・
食べて大丈夫かどうかは急性毒性とか慢性毒性という検査をしていますので、ほとんどの化粧品は少しなら口に入っても大丈夫だと思います。
ということで、ほとんどの化粧品は少しなら食べられると思います。
気を付けなければならないのは、その逆
食べられるもの = 皮膚に付けて安全 ではないということです。
「食べられる」と「皮膚に付けて安全」は全く別問題です。
むしろ、皮膚の方が弱いと考えた方が良いかもしれません。
食べられるけど、皮膚に付けると危険なもの
柑橘類 唐辛子・ワサビなど刺激物 などなど沢山あります。
「食品としての安全性」と「化粧品としての安全性」は全く別の問題であるわけですが、化粧品が間違って口に入ってしまうということもありえることなので、両方の安全性をクリアしていれば、より安心といえるかもしれません。
そういう意味では「食べられる化粧品」は安心なのかもしれませんね。
ただし、食べ物を化粧品代わりに使うのは充分注意して下さい。