顔に書いた恋愛小説―Kiss Only you―後編(終) | じゅりれなよ永遠に

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手を洗い終えた友梨奈は席に着き

私と向かい合わせで食事を食べ出した。

 

友梨奈は美味しそうに私が作った

サンドイッチを食べていた。

 

その顔を見ていると

またも愛おしさがあふれ出す。

 

「ねえ、友梨奈・・・」

 

「うん?」

 

友梨奈は食べながら私の顔を見た

 

「本当に私でいいの?」

 

「なにを急に?」

 

友梨奈は食べる手を止めた。

 

「だって、あまりにも

不釣り合いに思えて。」

 

そう、私は冴えない編集者

 

友梨奈は才能ある小説家

 

友梨奈にはもっとほかに

お似合いの人がいるのではと考えてしまう。

 

友梨奈は席を立ち

座っている私の右横に来た。

 

そして上半身を曲げて私にキスする。

 

「私がキスしたいと思うのは

 理佐だけだよ。」

 

友梨奈は優しい笑みを浮かべる。

 

私は目頭に熱いものを感じ

涙があふれ出す。

 

「え?え?理佐・・・なんで泣くの?

 私、何かまずいこと言った?」

 

友梨奈は私の涙を見て慌てだした。

 

「ちがうの。うれしいの。

 友梨奈にそこまで言ってもらって

 本当にうれしい。

 私もキスしたいのは友梨奈だけだよ。」

 

私も立ち上がり友梨奈を見つめた

お互い静かに目を閉じて

唇を重ね合う。

 

私と友梨奈はこれからも

きっと上手くやっていける

 

この時の私は確信していたんだ。

 

だが、私は友梨奈の胸の奥に眠る

秘めた想いには気づいていなかった・・・

 

 

to be continued