「先日のホテル運営の話、どうなりましたか?」
東北地方のあるホテルのオーナーから電話が来た。
つき合いのある業者から
「困っているホテルがあるから相談に乗ってあげてほしい」
と言われた案件だ。
そう言われれば、断るわけにもいかない。
紹介者の顔もあるし、義理もある。
※イメージです
Googleマップで場所を確認すると、ホテルは街外れ。
聞いた話からして、正直なところ「たぶん無理だろうな」と思っていた。
しかし紹介者に義理立てし、無駄を承知で現地調査に赴いた。
彼らとしてもオーナーの手前、誰かを連れて行かないわけにはいかなかったのだろう。
ホテルは、想像していたほどひどくはなかった。
老朽化は否めないが、形にはなっている。
問題は、売上だ。
近隣にあった大手メーカーの工場が移転し、人の流れが絶たれてしまった。
現状、オーナーが自らフロントに入り、最低限の人件費でギリギリ回している。
「もう疲れた。少しは黒字なので、賃貸で借りてほしい」
これがオーナーの本音だった。
※イメージです
だが、僕の答えは心の中で決まっていた。
人件費を計上せずに黒字なら、それは実質赤字と同じ。
仮に人を雇えば、途端に沈む。
さらに、地域の人口減少も深刻。
需要の回復も望めない。
とはいえ、打つ手がないわけではない。
田舎というのは、車で20〜30分の距離なら来てくれる人も多い。
だから「少し離れたエリアからも来たくなるホテル」を作ることができれば、可能性はある。
ただし、それには大規模なリニューアルとサービスの刷新が不可欠だ。
ざっと見積もっても5000万円。
しっかり仕上げるなら8000万円は欲しい。
だが、果たしてそこまでかけてペイするのか。
答えは厳しい。
地方は所得が低い。
休憩4000円、宿泊7000円が客単価の限界だ。
稼働率を見込んでも、投資回収は難しい。
そして何より、オーナー自身が精神的にも金銭的にも限界にきていた。
さて、オーナーにどう断るか。。
紹介業者の手前、その場でバッサリ断るわけにもいかない。
「賃貸で借りるなら収支表を出してください。
管理費を払っていただけるなら、ご希望額を伺って判断します」
そう丁寧に伝えたが、オーナーは収支表を出さなかった。
おそらく、出せないほど悪いのだろう。
気持ちとしては、何とかしてあげたいが、この物件を抱えたら地獄を見る。
結局、やんわりと断る形で現場を後にした。
そして今日、連絡は来たが、進展はなく
「ご期待にそえる話ができず、すみません」と言う他なかった。
今後、このようなホテルは全国で増えていくだろう。
かつて一世を風靡したホテルが、時代の波に取り残され、静かに朽ちていく。
物件の老朽化、地域の地盤沈下、そしてオーナーの高齢化。
三重苦の中で、どうにか灯をともしていた人たちが、次々に手を離していく。
「何とかしてあげたい」 そんな気持ちはある。
でも、その気持ちだけでは、誰も救えない。
なんとも切ないが、これが現実。
地方のホテルは、いま、静かに黄昏の時を迎えている。
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