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一昨日に発表された箱根駅伝の全国化のニュースに関しては、多くの陸上関係者や専門家、私も含めたファンの方々が意見を述べていましたが、
いきなりの予選突破は難しい、制度の継続化を望む、この2点では意見は一致していたようでした。
ただ、この恩恵を受けることになる関東以外の大学の監督の反応はイマイチ薄い気がしました。
広島経済大の監督で、自身も山梨学院大時代に箱根出場経験がある世界陸上銅メダリストの尾方剛監督は、
「箱根に参加する意義を感じない」
「箱根を目指した強化をやっていない」
などと厳しい意見でしたし、
立命大の監督も「スケジュール的に難しい」と困惑しているようでしたし、
関学大の監督は「もともと頭にない」と冷めた感じの答えでした。
確かにこうした地域の関係者の側が「箱根に出場させろ」と元々言っていたわけではありませんし、
あえて箱根を目指さずに関東以外の大学に進学した選手が多いという現状を考えれば、
私は先ほど箱根予選会に出場できることを「恩恵」と述べましたが、
現場の人間からすれば「ありがた迷惑」というのが正直なところかもしれません。
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それに箱根全国化となればお金の問題も出てくるでしょう。
個人の資格で出場する日本インカレとは違って、チームで出場する箱根予選会にはスタッフ含めた交通費・宿泊費が多額なものとなりますし、
出雲も全日本も出る大学はさらに多額の出費になります。
また、今まで以上に強化をしていくために合宿費などの日常の練習の費用も増えることでしょう。
あと、箱根駅伝は学生主体で運営されているため、予選会も含めた大会当日は関東学連に所属する、
長距離部門以外の部員も含めた多くの陸上部の選手たちが走路補助員などの運営スタッフにあたっていますが、
関東以外の大学ももしも箱根予選会に出場するとなれば、レースだけ走ってハイさよならというわけにはいかず、
他の大学同様に短距離や投てきの陸上部員が東京まで行って運営にあたらないといけませんので、さらに経費はかさむこととなるでしょう。
そうしたことを諸々考えていきますと、そこまでして予選会に参加する意義は感じないと言った広島経済大の尾方監督の心情も理解できますし、
そうした実情を知らずに「箱根全国化だ、ヤッター!」と熱くなっていた自分が恥ずかしくなってくるものです。
箱根全国化に関しては勝手にファンの側が熱くなっているだけという恐れもありますので、
今一度ここは冷静になって考え直す必要があるかもしれません。