米長期債利回り急上昇、FOMC後に市場の利上げ時期予想前倒し

休日挟んでいたので、今さらですが。

22日にFOMCミーティングが行われ、ここでパウエル議長はテーパリングは今の経済進捗状況であれば11月開始になるだろうと発言し、概ね市場が事前に織り込んでいたものとなった。
テーパリングは来年半ばには完了予定ぐらいだというのもほぼ市場のコンセンサス通りだったと思われる。
そしてドットプロットでは2022年中に利上げが開始されるのが18人中9名と増加し、市場の予想では2022年末には1回利上げするのではないかというところまで織り込みが早まった。
パウエル議長自体はテーパリングは利上げが早まることを示唆するものではないと発言しているものの、そんなわけあるかというのが普通の投資家の反応だろう。

ただミーティングの中でも何回も強調している通り、経済に変調が予兆されれば方向性はいつでも転換させる姿勢を見せており、そういった意味ではパウエルプットが株価の下支え要因になっていることは確かだろう。 
ただ、変調といってもエバーグランデの問題ごときでは方向性を転換することはありえないと前回ブログ記事では記載しており、軽々しくすぐにFRBが再度おかわりをくれると考えるのは間違っていると思う。

米国債金利は短いところから上昇する形で反応しており、債券市場では明らかに将来の利上げ機運が動き始めている。

<米国5年債利回り>
タイトルなし


まあこうなるとリスク資産はやはりなんでもかんでも上がるというステージではなく、相当程度真剣に吟味をして選ぶ必要性があるように思える。

米債イールドカーブはベアフラットの形で反応しており、ここからイールドカーブが潰れていくという典型的な金融引き締めサイクルに向かう様相となっている。
一般的には本格的な景況感のダウンサイクルはイールドカーブが潰れ切ったところから起こると言われており、今の超長期金利の位置だと単純に利上げを7-8回するとその領域に到達する。
長いところはもっと反応しても良いように思えるが、欧州・日本の投資家は当面利上げなんてなくてとにかく金利がある資産を買いに行く方向性にある上に、現状ヘッジして十分な利ザヤが取れるということもあり長いところは水準的には低いままの状態になっている。
単純に利上げをしていっても2-2.5%の間が限界じゃないのかねという見方をしているとも捉えることができると思う。
 
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