三度目の殺人 | Novel & Scenario (小説と脚本)

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テレビ放送が初見でした。大きな感想は3つ。

1つは「こういうのが作りたかったんだね是枝監督」というもの。なんだか当たり前のことを言ってるようですが、普通「三度目の殺人」のような物語は徐々に謎が明かされ、最後はすべてスッキリ、というのが定番でしょう。

しかし「三度目の殺人」は物語の中心の謎さえ明確にせず、細かな部分も説明を避け、モヤモヤを残すものでした。

勿論作者の監督の中にはすべての答えがあったはずです。なければ曖昧に描く以前に破綻しますし。

でも定番の展開や終わり方を望まなかった。あえて説明を控え、いかようにも取れる箇所でつなぎ、モヤモヤを醸すようにまとめた。それを狙った。

裁判では誰もが「真実」に目を向けようとしない、というくだりがあります。

しかし設定した「事実」をわかりやすく描かず、わかりにくくする「断片」ばかりを選んでまとめた、という点では、この映画もその裁判と似てなくはない。あえて見ない裁判か、見せない物語か。

もし裁判の現状を批判するなら、物語をも一緒に批判できたら◎だったな、というのが感想の2つめです。そこまで行ける物語だったと思うので残念。

あと1つは広瀬すずちゃんの横顔について。鼻が低めで超かわいい、という感想。落差ありすぎかな?
 

 

物語についてのエッセイ・目次

 


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