今日は、都立小石川中等教育学校(2014年)で出題された社会・資料分析問題の「読み取れることを記述する問題」を紹介します。
親子で挑戦してみてください！
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さやかさん：入国者数と出国者数ってどういうものなの。
お父さん：入国者数は,その国にほかの国から来た旅行者の人数で,出国者数は,その国からほかの国に行った旅行者の人数のことだよ。
さやかさん：国際観光収入と国際観光支出ってどういうものなの。
お父さん：たとえば,外国人旅行者が日本に来て,旅館に宿泊したりおみやげを買ったりすれば,日本でお金を使うから日本にとっては収入になるよね。それが日本の国際観光収入だよ。逆に,日本人が外国に行って,お金を使えば,日本にとっては支出になるんだ。それが日本の国際観光支出というんだ。
さやかさん：外国と比べると日本はどんな特徴があるのかな。
資料１ 韓国,中国,アメリカ合衆国,イギリス,オーストラリア,日本の入国者数と出国者数(2010年)
(「日本の国際観光統計2011」より作成)
資料２ 韓国,中国,アメリカ合衆国,イギリス,オーストラリア,日本の国際観光収入と国際観光支出(2010年)
(「平成24年版観光白書」より作成)
■問題
資料１と資料２を見て,アメリカ合衆国と日本を比較して,入国者数と出国者数,国際観光収入と国際観光支出から読み取れることを,具体的な数値を使って答えなさい。
都立小石川中等教育学校(2014年) 一部改
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■解答例①(「入国者数と出国者数」,「国際観光収入と支出」で記述する場合)
入国者数と出国者数をみると,アメリカ合衆国は出国者数が入国者数の約2.3倍になっており,日本も約1.9倍で,どちらの国も出国者数が入国者数を上まわっている。一方,国際観光収入と支出をみると,アメリカ合衆国は収入が支出より28905百万ドル多いが,日本は14701百万ドル少なく,収入より支出が多くなっている。
■解答例②(国ごとに記述する場合)
アメリカ合衆国の出国者数は,入国者数より33908千人多く,観光収支は28905百万ドルの黒字である。一方,日本の出国者数は,入国者数より8026千人多く,観光収支は14701百万ドルの赤字である。
※収支：収入と支出
資料１から
①アメリカ合衆国の入国者数は26363千人,出国者数は60271千人
②日本の入国者数は8611千人,出国者数は16637千人
資料２から
③アメリカ合衆国の国際観光収入は103505百万ドル,国際観光支出は74600百万ドル
④日本の国際観光収入は13199百万ドル,国際観光支出は27900百万ドルと読み取れます。
①からわかること：アメリカ合衆国は出国者数の方が入国者数より33908千人多い。(60271÷26363＝2.28…より,約2.3倍多い)
②からわかること：日本は出国者数の方が入国者数より8026千人多い。
(16637÷8611＝1.93…より,約1.9倍多い)
③からわかること：アメリカ合衆国は国際観光収入の方が国際観光支出より28905百万ドル多い。
④からわかること：日本は国際観光支出の方が国際観光収入より14701百万ドル多い。
これらより,解答例①のように,「入国者数と出国者数」,「国際観光収入と国際観光支出」で記述するか,解答例②のように国ごとに記述すると良いでしょう。
社会・資料分析問題の「読み取れることを記述する問題」は下記学校で過去に出題されています。
東京都立小石川中等教育学校、埼玉県立伊奈学園中学校、青森県立三本木高等学校附属中学校、茨城県共通、長野県共通、宮城県共通、和歌山県立向陽中学校・古佐田丘中学校、岡山市立岡山後楽園中学校、岡山県立岡山大安寺中等教育学校、山形県立東桜学館中学校、安田学園中学校、宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校、京都市立西京高等学校附属中学校、広島市立広島中等教育学校、高知県共通、大分県立大分豊府中学校、熊本県共通、鹿児島県立楠隼中学校
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