二代目モニカの日々・・・ときどき俳句

【日々のいろいろ、十七文字の世界】二代目モニカです✨日々の出来事やときどき俳句も🐰

響焔3月号〜聰俳句鑑賞

2021年02月26日 | 俳句

早春というやや甘酸っぱい野山
     (「響焔」平成30年5月号)

 車の免許を取るための教習で「クランク」というのがある。直角の狭いカーブが二つ交互に繋がっている、あの悩ましい道路形態だ。あれをクリアするのに苦労したっけ。
 この句を読んだとき、そのクランクを思い出した。真っ直ぐに行って直角に曲がったあとの道が見えなくなって、三本目の道にふっと出た…。そんな感じ。
 どこかに何かの言葉が隠されている。でもその言葉は不要だから削られた。その言葉を出したとたん句が緩む。
 早春の野山。黄色、桃色、うすみどりなどの咲き出した花の香りや色を「やや」甘酸っぱいと言っている。早春だから甘酸っぱくなりかけなのだ。
 繊細なことを易しい言葉で詠いながら、どこか迷宮に入りこんだような気分にさせる。早春のラビリンス。



今月号では

ネット句会の名誉主宰の言葉として

見たものを自分の中でどう変身させるか、それが詩とそうでないものの境目です。

と、ありました

見たものを何も変身させなければ

それは報告文です

俳句にするのであれば

何かしらそこに詩情をのせる工夫をしなければ…

創作と呼ばれる全てのものは

この工夫が大切

クリエイトする人たちは

必ずやっている作業です

それは意識しないとできません

「自分は俳句をクリエイトしているのだ」

いつもどこかにこの意識を持ちたいと思います

無意識に意識できると

いい句が詠めるようにきっとなる!

気がする!



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10 コメント

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Unknown (まほろば)
2021-03-02 09:06:00
早春というやや甘酸っぱい野山☆ 早春と野山をつなぐ「やや甘酸っぱい」によって【定型のくびき】をあっさりと脱しました。俳句はもはや定型であろうとする必要はないと思っています。作者は心底この早春の野山を歌うように日記を書くように楽しんでいるのでしょう。やや、があまりにもリアルです。
Unknown (モニカ)
2021-03-02 11:33:30
まほろぼさん、こんにちは♪

「定型のくびきを脱する」ことによって、理屈にならない、当たり前にならない句になったのでしょう。
「俳句という形にあてはめずに自由に詠って、それが俳句になっているのが一番いい」と作者(山崎聰名誉主宰)からは教わりました。まさにそんな句だと思います。
Unknown (まほろば)
2021-03-10 08:05:59
おはようございます。今日は久々に20度まであがるようですね。上野に早咲きの桜を見にゆくつもりです。先程、結社支部に休会届を送りました。許せない人がおり、その子分から借金取りの真似をされたのでケジメを付けました。俳句定型の3要素は17音数律(破調・自由律にも援用)・有季定型(季は相対的)・結社(座)です。元海程同人の五島高資さんはこのうち結社による精神支配を似非定型性として否定しています。私も全く同感です。この点を知人の総合誌編集長に指摘すると、同調され本誌にも載せてくれました。総合誌も経営維持のため結社・協会をベースにせざるを得ないとのことでした。本心は自立した個人の短詩との意見でした。私はこれをもう一歩進めて、21世紀ネット社会のサブカルチャーとして俳句と俳人は自己否定すべきと考えています。
Unknown (モニカ)
2021-03-10 09:02:20
まほろばさん、おはようございます。

結社も人の集団なので、どこも何かしらあるのでしょうね。
私はどこにいても、付かず離れずの距離感が好きなので、俳句活動に関しては今のところ気持ちよくやれています。
響焔の山崎名誉主宰も、主宰に右にならえではいけないと言っていました。色々なタイプの俳句があるのが結社誌を見る楽しみでもあります。

今日はお天気も良さそう。上野の桜、楽しんできてくださいね♬
Unknown (まほろば)
2021-03-22 08:45:49
2010年代に入ってカラオケ文化の再編が巨大プロジェクトとしてなされています。ズブの素人でも普遍的な言語表現が可能となりました。かつての俳句形式の在り方と酷似しています。酒井さんや夏石さんの所で文章で主張しかけたのですが無視されました。各人の境涯という不確かなものに自己同化しようとしているようでした。今後はブログで独自の俳句サブカル論をまとめ上げ、総合誌に送り続けるつもりです。俳句には徹底した自己否定が必要です。現在師事している元劇作家志望の寺井先生はわかってくれるかも知れません。
Unknown (モニカ)
2021-03-22 09:32:29
まほろばさん、こんにちは。

結社は、主宰や結社のネームバリューではなく、どういうことを言っているのか、賛同できるものか、を結社誌で確認して入ると自分の句が表現できると思います。
句会もあまり大人数が集まると、勉強の場としてはどうなのでしょう。
Unknown (まほろば)
2021-03-22 23:27:56
こんばんは。久し振りにお返事をいただき嬉しいです。成田の句会はこのコロナ禍でいかがですか?一つの句会を主催されるということは大変なことでしょうね。モニカさんは現在の結社以外に、例えば同人誌に参加された経験はおありですか?私はいくつか経験がありますが、ある同人誌に参加するか迷っています。可能ならモニカさんもご一緒しませんか?年4回刊(年1万円)の伝統改革派の超ユニークな所です。発行人は元総合誌編集長です。元狩同人の方などもいます。私は落ち着きたかった渦が廃刊になり、夏石・鎌倉さんの所もダメでした。いかがでしょうか。
Unknown (モニカ)
2021-03-23 07:37:59
まほろはさん、おはようございます。

これまでまほろばさんのコメントへの返信、都度書いていたのですがどうやら保留のままになっていたようです。
遅ればせながら公開いたしました。すみません。

さてお誘いの件ですが、事情があり、しばらくは今の結社以外に参加することができません。いつかは…とは考えているのですが、今はちょっとタイミングが合いません。
様々な句に出会う機会は積極的にとりたいものですね。結社誌の他に現代俳句協会誌で今は学んでいます。
Unknown (まほろば)
2021-03-24 22:51:14
そうでしたか。今遡って読ませていただいています。これまで同人参加した3誌と現在の勉強先は全て現俳協系です。現在は会費の安い別協会に入っていますが、紹介者は現俳協の地域代表です。前コメントでお伝えしたのは異色の雑誌で、結社幹部の方でもコッソリまた違う世界に寄り道するのもいいかなと思った次第です。今でも現俳協とその他では根本的に違う面がありますね。大変失礼しました。どこかで御縁がありましたら、ぜひご指導お願いします。
Unknown (モニカ)
2021-03-25 08:34:54
まほろぼさん、おはようございます。

こうして俳句に携わっていたら、いつかご一緒できることがあるかもしれませんね。その節はどうぞよろしくお願いします♪

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