『怒り』を出すと元気が蘇る。
ムーミンのお話に出てくる“ニンニ”という少女のお話をご存知ですか？
（＊以下ネタバレ）
氷のような皮肉を言う叔母さんに育てられ
意地悪し続けられてきたことで
体が透明になり
声もでなくなってしまった少女ニンニ。
ムーミンのお家で彼女を預かることになり
ムーミンママはニンニの姿がまた見えるようにお薬を調合したり
寝る間を惜しんで可愛いお洋服を作ってあげたりしました。
ムーミンやミィ達とのキノコ狩りでは
唯一、毒キノコを取らずママに褒められるニンニ。
ムーミン一家の愛に触れて
ニンニの体がだんだんと現れてきました。
そんなある日、スティンキーに意地悪をされ
ニンニは岩の中に閉じ込められてしまいました。
ニンニは初めて大きな声で「助けて！」と叫びました。
ムーミン達はその声を聞き
ニンニの居場所を発見し岩の中から救い出すことができました。
意地悪をされても姿が消えることがなくなったニンニ。
彼女の中に芽生えた強さに
ムーミン一家は喜びました。
しかし、ニンニの「素顔」はなかなか見えません。
それから10日ほど経ったある日、
生まれて初めて海をみたニンニは海の雄大さに驚き、
体を震わせ涙を流しました。
「わたしは近頃、驚くことなんてなくなったわ」
そんなムーミンママの言葉を聞いたムーミンパパは
ママを海につき落として、驚かせてみようと計画しました。
その様子に気がついたニンニ。
優しくしてくれたママを海に突き落とそうとするパパに
「許せない！」と怒りをあらわにし、
パパの尻尾に噛みつきました。
すると、これまで皆が優しく接しても
見えてこなかったニンニの顔が
怒りを出すことよって、
はっきりと見えるようになったのです。
動画【笑顔が戻ったニンニ。】
https://youtu.be/L51hGVfISQU
夫婦関係が悪くなった女性達にみられることですが
自分の感情を封じ込めることで、社会生活や人間関係で成功した体験があるため、
夫に対して正当な怒りであっても表に出したりせず
怒りや悲しみをなかったことにして優等生になろうとしてしまいます。
しかし、人は感情を感じないと、幸せも感じられません。
退屈を感じるのは感情を表現していないからです。
感情を感じていないと自分の好きな事すら分からなくなり
八つ当たりしたり、ストレスを溜め込んだり、鬱になっていきます。
アダルトチルドレンは小さい頃に親からひどく叱られたり
条件付きの愛しか与えられてなかった経験が多く、
どんなに意地悪されたとしても人を怒らないようにしようとします。
“自分さえ我慢すればいい”と感情(自分)を消します。
ニンニのように体の感覚を消せば
感情を消せるように。
しかしこのニンニのように
心の向きが人に意地悪をする為ではなく、
誰かを守るための『純粋な怒り』も存在します。
人を守ったり、
自分を守ったりする怒りの感情を
悪い物だと否定せず、
それこそ“自分の本当の姿”なのだと自覚して進むと、
だんだんと自分の心が強くなっていきます。
私も夫に浮気をされた時、夫を叱りました。
夫は彼女の妊娠や中絶を隠して、
私の行動ばかりを責めましたが
その夫の行動は良くないと判断し
私が怒りを表したことにより、不倫が解消され夫婦関係が改善しました。
感情に従う事が母性(女性性)であり、それを守るのが父性(男性性)です。
自分の中で母性と父性が正常に機能していると
感じるままの私を守り
その状況を判断し、行動することができます。
自分の中にあるその２つの存在がしっかりと根付いていることで精神的自立が叶います。
自分から湧き出るすべての“感情”を素直に受け入れ、そっと愛してあげましょう。
PS：”怒り”により『人を支配してやろう』と思うような感情の向きですと
感情の強さによってタイムラグがあるものの
自分に必ず嫌な出来事が起きます。
怒りの心の向きがマイナスかプラスか、どこにあるか大事ですね。
まとめ
・怒りを出すことにより自分を取り戻す。
・幸せに成るには感情を感じることが必要。
・怒りを出した時の自分の心の矛先が
プラスにあるかマイナスにあるかで
その後の出来事が変わる。