岡山県の吉井川河口、もしくは児島湾口とも言えるところの干拓地は0メートル地帯で、水門の調整を誤ると海水が水田に入ってくる土地だった。
稲作は田植え時期に新しい水を張り、途中、田んぼを乾かして根を生やし、再度水を張ると言う作業を行う。このような水田では、干潮時に水門を開けて古い水を吐き出しながら水田を乾かし、新しい水は水門を閉じた後に吉井川から導入すると考えられる。
雑談1
下関市福江では、予め計画された日時の水路の堰の開け閉めなどの作業は農家の中から選ばれた水当番が担当するが、近年、稲作農家が減少して当番に当たる回数が増えているとのことである。
雑談2
何者かが水門を開けて水田を海水で浸したとすると、何かの犯罪を考えさせられる。水門に鍵をかけたり、見廻るなど対策が必要であり、水当番の苦労が益々増えそうだ。
参考
何者かに水門開けられ、田んぼに海水流れ込む 約16ヘクタールの農地に浸水被害 岡山市
4月14日、岡山市東区の吉井川河口にある水門が何者かによって開けられ、海水が水田に流れ込みました。現場では、急ピッチで水田から塩分を取り除く作業が進められています。
海水が流れ込んだのは岡山市東区正儀の水田です。4月14日の午前3時ごろ、吉井川に設置されている北浜水門が開けられ、海水が流れこんでいるのを住民が見つけました。
水門の管理は岡山県が住民に委託していて、水門を何者かが勝手に操作したことが原因とみられています。浸水した農地は約16ヘクタールに上ります。
現場周辺では、19日も水を入れ替えたり、田んぼに水を張って塩分を薄めたりする作業が行われていました。
(作業する人は―)
「田んぼは乾かさんとおえん時期になっとんじゃけど。こんなことになったから、1日でもはやく洗うなら、洗うことをせなんだら」
警察が被害を確認するとともに、目撃者などの話から当時の状況を調べています。また、県では今後、浸水した水田の土壌に含まれる塩分などを詳しく調査する方針です。