両国にお客さんが戻り、
満員御礼の垂れ幕が
連日下りる様を見た時に
「ああやっと少し戻った…」と感じた。
マスクを着用していれば
声を出しての応援も出来るようになり
マス席では飲食もOKとなった。

テレビ観戦と生観戦の
最大の違いはここにある。

サッカーや野球と違い
室内競技の相撲は
自分の出した声援がびっくりするほど
館内に響く。
おそらく力士の耳にもはっきり届く。
自分の声が力士に届き、
力士の背中を後押ししている感覚が
相撲観戦にはある。
熱戦を目の当たりにした
観客の心の震えは会場中に蔓延し
惜しみない拍手が送られる。
「会場が割れんばかり」という形容詞は
この光景に見事に当てはまる。

そして
ビールやおつまみを頂きながら
鍛え抜かれた力士たちの
取組を見る特別感と贅沢感。
日常を離れた乙な瞬間だ。

今場所は観客が沸いた取組が多かった。
横綱照ノ富士の休場、一人大関、
4関脇、4小結という
なかなかお目に掛かれない番付編成で
どんな場所になるのか
始まるまでは皆目見当もつかなかったが
とても盛り上がった。

終わってみれば貴景勝。
日頃、口の重い力士が
優勝インタビューであそこまでの
心情を吐露するのだから
相当の重圧を感じていた事は
容易に想像できる。
貴景勝は15日間立派だった。
何も言う事はない。

が、
来場所次第で横綱昇進論は性急すぎる。
相撲の番付は「相対評価」ではなく
「絶対評価」であるべき。
しかし
実際にはそうはいかない事が多く
ふさわしかろうが、
ふさわしくなかろうが、
「そこにいる人」で番付を編成するしかない。
今、
幕下、十両には
勢いのある類まれな化け物級の
大器が数人いる。
この子たちはおそらく
あっという間に
幕内に上がってくるだろう。
朝乃山も戻ってくる。
調子を崩している正代や御嶽海が
万全になれば、
貴景勝といえども
この半年のような勝ち星は
難しくなるのではないだろうか…。
横綱には「優勝」しかない。
負けがこめば「引退」しかない。
「見栄えのする番付」のために
一人の力士人生を翻弄しないでほしいと
私は切に願う。
珍しく敬愛する北の富士さんと
意見が分かれてしまった。

今、大関に一番近い人はと聞かれれば
私は朝乃山と答える。
今、横綱に一番近い人はと聞かれても
私は朝乃山と答える。
今年の名古屋場所で三役復帰し
九州場所では大関に戻っているだろう。
そして来年には…。
鬼に笑われるから
この辺りにしましょうか。
3月は大阪場所。
今年は大阪遠征しちゃおうかなと
一人ニヤニヤと目論む。
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