ポメラニアンとの過ごし方/冬の時季(12月~2月)

冬の時季(12月~2月)の過ごし方

12月の後半から正月頃にかけては、飼い主がご馳走を食べる機会が増えるので、ポメラニアンも普段は食べないような美味しい食べ物をたくさん口にする機会が多くなります。

肥満だけではなく、消化不良や胃炎などを起こすポメラニアンも少なくありません。

おせち料理のように、塩分や砂糖をたくさん含んだ食べ物は、ポメラニアンにとって良い食べ物とはいえません。

ポメラニアン自身は、美味しいものがたくさん食べられて大喜びするかもしれませんが、後々のポメラニアンの体が心配です。

飼い主はごちそうを食べていても、ポメラニアンにはいつも通りの食事を与えるようにしたいです。

ポメラニアンに防寒ウェアは必要なし

冬の防寒対策で、ポメラニアンに服を着せる飼い主もいますが、寒い地域出身のポメラニアンは、ダブルコートの長毛種です。

寒さにはとても強いので、服を着せられると、逆に暑がってしまったり蒸れを感じてしまったりすることもあります。

さらには、ポメラニアンのふわふわのコートが服で押しつぶされてしまうことも。

ペットカットの短い毛のポメラニアンには服もいいかもしれませんが、フルコートのポメラニアンには服は不要といえます。

静電気

寒い冬の時期に、ポメラニアンに服を着せることの弊害に、静電気を挙げることができます。

空気が乾燥している冬場は、ポメラニアンの皮膚や被毛も乾燥ぎみになっていますが、そこに服がこすれると、摩擦で静電気が起こりやすくなります。

静電気の強さは、素材の組み合わせに左右されますが、ポメラニアンの被毛とフリース素材などの化学繊維との組み合わせは要注意です。

静電気は、被毛を傷めて、切れ毛、毛玉、フケなどの原因にもなります。

被毛が乾燥していると、地面に落ちているゴミやほこりなどもくっつきやすくなるので、こまめにブラッシングをして被毛に付着したものを落とすようにしましょう。

ブラッシングの際にも静電気が起こるようなら、静電気防止スプレーなどを使えば、ブラシの通りもスムーズになり、被毛を傷めることも少なくなります。

寒さそのものよりも寒暖の差に注意

ポメラニアンは寒さにはとても強くて、雪の中でも平気で走り回ることができます。

健康な成犬のポメラニアンであれば、冬場でも特別な防寒対策は必要ありません。

「寒さ」そのものよりも、室内と屋外の寒暖の差の方が、体の小さなポメラニアンには負担が大きくなります。

散歩は、できるだけ日中の暖かい時間に行うようにして、散歩に出かける際には、比較的気温の低い玄関や廊下でしばらく過ごして、体を寒さに慣らしてから出かけるようにするといいです。

ポメラニアンは、犬の中でも比較的心臓が弱い傾向にあるので、子犬や高齢のポメラニアンは、特に寒暖の差に気をつけてあげて、体への負担を軽くしてあげましょう。

暖房器具でのやけどに注意

冬場に注意したいのが、暖房器具によるやけどです。

ポメラニアンが暖房器具の近くで長く過ごしていると、低温やけどを起こすことがあります。

ポメラニアンの体を触ってみて、熱くなり過ぎているようなら、暖房器具を切るか、その場から離すようにしましょう。

こたつ、ホットカーペット、湯たんぽ、パネルヒーターなどは、特に注意が必要です。

暖房器具を厚手の布でくるんだり、使用時間を短くしたりするような工夫をするといいです。

低温やけどは、すぐには症状が現れません。

数日経ってから皮膚の色が少し赤紫色に変わって気づくことが多いですが、一般的なやけどと違って、皮膚のただれや水ぶくれなどは見られません。

一般的なやけどよりも患部が深く、皮下脂肪まで達していることもあります。

放置していると、炎症がひどくなったり、患部が壊死することもあるので、早めに獣医さんに診てもらいましょう。

長毛種のポメラニアンは、暖房器具に近づきすぎて、被毛が燃えてしまうことも少なくないので、サークルなどをうまく活用して、暖房器具による事故が起こらないような環境にしておきましょう。

適度な室温と湿度で豊かなコートに

冬は、ポメラニアンのコートが最も美しい時期です。

気温が低いほど毛ぶきがよくなりますが、毎日暖かすぎる室内で過ごしていると、冬毛が十分に生えなかったり、生えてきた冬毛が早々に落ちてしまって、豊なコートに至らないこともあります。

コートのコンディションを考えると、温度の高い室内で長い時間を過ごさせるのは避けた方が良さそうです。

閉め切った部屋で暖房をしていると、空気はどんどん乾燥していきますが、これは、ポメラニアンのふわふわコートには大敵です。

加湿器を使ったり、濡れたタオルを室内に干すなどの対策を取るようにしましょう。